バイク機動&訓練展示、戦車試乗など
今回は、3回に分けて紹介してきた「今津駐屯地 創立71周年記念行事」のレポートの最終回です。
観閲行進を終えた部隊は、メインイベントとなる訓練展示の準備に入ります。
オートバイドリル
訓練展示に先立ち、第3偵察大隊による「オートバイドリル」が挙行されました。このイベントは、偵察オートバイの操縦テクニックを披露するためのもので、ウィリー、アクセルターン、高速スラロームやジャンプ、装甲しながらの射撃など、サーカス顔負けのスゴ技が連続し、たいへん見応えがありました。
模擬戦闘訓練展示
そしてここからは、観閲行進と共に記念行事のメインイベントともいえる模擬戦闘訓練展示です。まずは左後方に写っている地上レーダー装置&観測システム、そしてUH-1による航空偵察(←予行では省略)が行われ、偵察バイクと偵察警戒車が登場――、
続いて戦闘小隊の「16式機動戦闘車」が前進し、火力を活かした威力偵察に移行します。土煙を上げながらのスラローム射撃を行いつつ、高速で一撃離脱していく様子は非常に迫力がありました。
ここで「74式戦車」が登場。グラウンド奥と手前の二手に分かれて前進します。グラウンド奥の導入路は斜面になっていたため、急加速しつつ坂を駆け上がる様子を見ることができ、たいへん見応えがありました。
その後、「74式戦車」は砲撃とともに機銃を発砲しつつ前進し(装輪装甲車から降車した)小銃分隊が敵陣を制圧。かなりスピード感のある展開で状況終了となりました。
「74式戦車」への(おそらく最後となる)試乗
訓練展示のあとは、装備品の展示と試乗が行われました。私は家族で来ていたのですが、今回は(子供の安全のために)夫婦別便での搭乗です。予行ということもあって、待ち時間なども比較的無理のない範囲で助かりました。
戦車試乗の際には、こうした特製のカゴが取り付けられます。カゴは着座して乗る「イス型」と「立ち乗り型」があり、私は「イス型」の車両に当たりました。(乗降の際には油気圧サスペンションを活用し、目いっぱい車高を下げた状態となります)
これが、試乗時の視点です。排気管とエンジンカバーの真上ということもあり、足元からは物凄い熱風が伝わり、戦車の力強さを実感できました。
74式戦車は退役間近ということもあってか? 乗車しながらの撮影も自由となっていましたので、X(旧Twitter)の方には動画も投稿しました。ぜひご覧いただければと思います
こうして「今津駐屯地 創立71周年記念行事」の予行見学は、無事に終了となりました。長年に渡って日本を護ってくれた「74式戦車」の今津駐屯地での最後の試乗が叶ったのは感無量というほかはありません。
この時期は、プライベートでもタミヤの1/35「陸上自衛隊 74式戦車」が完成したタイミングということもあり、思い入れが最も深まった段階での忘れられない経験となりました。良き機会をご用意いただいた奈良地本と陸上自衛隊、そして防衛モニターの妻に感謝です。
「74式戦車」はまもなく完全に退役となりますが、その力強さを直接体験した記憶は永遠に消えることはないでしょう。