完成模型製作代行のご依頼をいただいて製作していた、1/700戦艦「扶桑 昭和19年」が完成しました。今回は完成写真をご紹介します。
1/700戦艦「扶桑 昭和19年」全景写真
1/700戦艦「扶桑 昭和19年」、右舷艦首側からの全景。1/700の戦艦「扶桑」は、アオシマとフジミ(更に、古くはピットロードの入モールドシリーズ)から発売されていますが、今回使用したのは、フジミの特シリーズキットです。
1/700戦艦「扶桑 昭和19年」、左側面のやや後方からの全景。ディテールアップには、フジミの純正エッチングパーツのほか、ジョーワールドの航空作業甲板&運搬軌条、レインボーモデルの汎用エッチング、アドラーズネストの真鍮挽物主砲身、ナノドレッドの各種装備品を使用しました。
1/700戦艦「扶桑 昭和19年」詳細写真
左舷艦首付近のクローズアップ。錨鎖はモノクロームの超極細チェーンに置き換え、主錨や菊花紋章などには、ファインモールドのナノ・ドレッドシリーズのパーツを使用しました。
前部艦橋付近を左舷側から見た様子。主砲身はアドラーズネストの真鍮挽物パーツに切り替え、防空指揮所の双眼鏡はナノ・ドレッドシリーズのパーツで再現しました。
煙突付近の中央甲板の見下ろしアングル。対空兵装は12.7cm連装高角砲、25mm三連装機銃、25mm連装機銃、25mm単装機銃ともに、全てナノ・ドレッドパーツに切り替えました。搭載数は68基にもなり、作業数は膨大でしたが、そのぶん密度のある仕上げとなりました。
第4~第5主砲塔と煙突、後部艦橋付近の様子。探照灯も全てナノ・ドレッドパーツに切り替え、レンズを塗り残してガラス表現としました。13号電探が後部マストではなく、煙突側面に取り付けられているのが印象的です。
艦尾付近を右舷から見た様子。艦尾の航空作業甲板にはジョーワールドのエッチングパーツを使用し、押さえ金具の塗膜を剥がすことで真鍮地による金属表現を施しました。
左側面からの見下ろしアングル。平らな甲板に6基の主砲塔――、そして「ヒョロ長い」上部構造物が、扶桑型戦艦の外観的特徴を成しています。写真では少しわかりづらいですが、応急舵にはレインボーモデルの汎用エッチングを使用し、救命浮標にはKAモデルのパーツを使用しました。
別角度。フジミの純正エッチングパーツは内容が非常に充実しており、砲塔から上部構造物にかけて非常にバランスの良いディテールアップを実現できました。
右舷艦首からの全景を、少し低いアングルで捉えた一枚。今回撮った写真の中でも、最も扶桑型戦艦の魅力が出たカットではないでしょうか? フジミ特シリーズの「扶桑」はあまり組みやすいキットとは言えないのですが、完成状態の佇まいの良さにはいつも感心させられます。
この「扶桑」は、かれこれ10年間お世話になっているお客さまからのご依頼品で、今回も豪華な内容でのご依頼をいただきました。ディテールアップ内容のバランスも良く、当工房における1/700日本戦艦の製作代行品として模範的な仕上がりとなったと思います。
次回は「令和6年 航空自衛隊 奈良基地祭」のレポートをご紹介します。