艦船模型製作代行のご依頼をいただき、1/700装甲艦(ポケット戦艦)「アドミラル・グラーフシュペー」を製作中です。
今回は迷彩塗装工程の最終回です。まずは水平面の塗り分けですが、シップヤードワークスのディテールアップセットでは、鉄甲板部は概ねエッチングを上貼りする構成になっているので、これらは個別に塗装したのち接着しました。
写真左側は、エッチングで組んだ波除板。右側のホーサーリールは、ケーブルの表現に(円盤状のエッチングを17枚重ねる指定となっていて)無理があったので、プラ丸棒で代用しました。
エッチング取り付け前の艦首の様子。錨鎖周りのモールドやハッチ等は、木甲板の貼り付け前に全て落としておきました。
エッチングを取り付け、落としたモールドを再生した様子。ハッチやホースパイプなどは箱型に曲げや、複数のパーツで構成されているものも多くあります。
同じく艦尾の様子。ここは錨鎖やハッチ類以外に、最上甲板の後端部外壁にも多数のエッチングを取り付けます。
外壁周りのディテールアップと手摺、ホーサーリール&魚雷発射管などの取り付けを終えた様子。外壁に取り付ける扉のエッチングは、木甲板に載せる形になるので高さ合わないのではないか? と少し心配でしたが、自然に纏まってくれてホッとしました。
主要構造物の最後は、前部艦橋の仕上げです。この段階でKAGEROの資料との相違がないかを再チェックし、気になる箇所をリタッチしつつ、別パーツの取り付けを進めました。
各層の手すりやラッタル、ツールボックスなどの取り付けを終えた様子。測距儀や機銃、レーダーなどは、艦橋を船体に取り付けてから処理します。
前部艦橋左舷後部の様子。最下段のラッタルは長さが全く合わなかったので、2mmほど短縮しました。また、測距儀の取り付けスポンソンが甲板側のホーサーリールと干渉するなどの細かなトラブルが頻発しましたので、その都度、修正を加えました。
前部艦橋を船体に接地し、主要構造物の組み立てと迷彩塗装が概ね完了しました。マストや艦載機、艦載艇など、まだまだ製作しないといけないものが残っていますが、ひとまず全体的なシルエットとディテール&カラーバランスはいい具合に整ってくれたと思います。
「アドミラル・グラーフシュペー」製作記は、完成写真も含めてあと3回程度で完結の見込みです。
次回は対空兵装と観測機器類の取り付けや、マストの製作などをご紹介します。