ただいま業務の方はメディア掲載作例の製作に集中しておりますので、本日からはストック記事として、海道塾の3Dプリントキット、1/700フェリー「さんふらわあ きりしま」製作記をご紹介します。
海道塾は、ワンフェスなどの同人フィギュアイベントをメインに活動されている「フェリー客船スケールモデルディーラー」で、たいへん品質の良い3Dプリント船舶キットを多数モデリング。私のような商船ファンのモデラーにとっては、救世主のような存在です。
今回製作したのは、2023年に大阪南港にて開催された「モデラーズフェスティバル」で頒布されていた、品番700-001SPの1/700「さんふらわあ さつま・きりしま」です。
キットパーツ全景。船体は3Dプリント出力で一体成型され、主要パーツでは煙突やマスト、ランプなどが別パーツとして用意されています。また、通風塔やウインチ、リールなども付属したフルキットとして構成され、サービスパーツとしてラッタルまで付属する充実ぶりです。
また「フェリー さんふらわあ」のアイデンティティとしてお馴染みの太陽マークやデッキ上の白線標示に加え、ブリッジ&客室窓まで専用デカールとして用意され、そのまま組むだけでも大型フェリーならではの迫力ある船容を楽しめます。
船体パーツの左舷船首側からの全景。「さんふらわあ さつま・きりしま」は、大阪南港と鹿児島県志布志港を結ぶ長距離カーフェリーで、車両を条項させるためのサイドランプは左舷側に集中配置されているのが特徴です。
右舷船尾側からの全景。右舷側にはランプがないこともあり、このアングルで見ると比較的すっきりした船容です。
右舷中央部側面のクローズアップ。舷側やデッキ上の居住区には窓のモールドも深めに入っており、スミ入れ表現にも適したメリハリのある造形がなされています。
船尾は内航フェリーらしいカットオフスターンとなっています。3Dプリント出力品の宿命ではあるのですが、ここは積層痕と歪みが目立つ箇所ですので、塗装前の下処理が重要です。
船首および船尾下面の様子。表面のブツブツは、ピン状のサポート跡ですので、ここも下地処理の時点でしっかり落としてから作業に取りかかります。
海道塾の製品は、X(旧ツイッター)で以前から拝見して注目していましたが、実際に手にした時の感動は、当初の予想を上回るものでした。次回からは、具体的な製作記をご紹介して参りますので、ぜひご覧ください。