艦船模型製作代行のご依頼をいただき、フジミの1/700アメリカ海軍航空母艦「CV-63 キティホーク」を製作中です。

今回は主に舷側のスポンソンの取り付けをご紹介しますが、その前に船体の別パーツの合わせ目を処理します。フジミのキットは、これらの別パーツが「板の断面同士で接着する構成」になっていて強度的にも不安なので、瞬間接着剤で裏側を補強し、同時に隙間を埋める処置もおこないました。

隙間埋めにはタミヤのポリパテを使用しました。ヒケをなるべく出さないように少し厚めに盛りつけ、丸一日硬化させてからサンディングに移ります。

パテは不要部に付かないようにテープでマスキングしてから盛りつけました。右舷&左舷ともに艦首部と艦尾部にL字状の合わせ目が出ていたので、目立つところを全てカバーしています。

パテを削り落とした様子。ポリパテは完全硬化するとサンディングにかなりの力が必要になりますが、その分ヒケの発生するリスクを大幅に抑えることができます。船体側面のパーツはかなりの段付きが生じていましたが、一連の処理で滑らかな面に整えることができました。

続いては舷側の別パーツ取り付けです。これは右舷艦首周りのパーツ群で、スポンソン類は主に上下分割式となっており、他にエレベーターのガイド部が2か所含まれます。

右舷艦首部のパーツ取り付け後の様子。フィッティングはかなり悪く、各部に隙間が生じましたので、液状瞬間接着剤のシアノンを各部に差しました。

右舷中央部から艦尾周りにかけてのパーツ群。中央部の張り出しは既に取り付け済みですが、後部ハンガードアのうしろにも大きな張り出しが備わります。

パーツ取り付け後の右舷中央部。スポンソンや外部通路には取り付けガイドがないので、説明書の簡素な側面図を参考に位置を出しました。

艦尾周りの様子。増設に増設を重ねて複雑化したスポンソン構造が「いかにも20世紀末のアメリカ空母」という構造美を見せてくれます。

右舷側の張り出しなどの取り付けは合わせ目処理と位置出しに苦労したものの、概ね完了しました。続いては左舷側と艦尾周り、飛行甲板裏側の処理に進みます。