艦船模型製作代行のご依頼をいただき、フライホークモデルのイギリス海軍1/700戦艦「アイアンデューク」を製作中です。

副砲も取り付けて船体とデッキが一体化したので、まずは透け防止と下地塗装を兼ねて、ガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ ブラック」を全体に吹きました。このタイミングで(艦首と艦尾周りを中心に)合わせ目も処理しています。

また、艦首甲板の錨鎖はモールドを削り、モノクロームの超精密チェーンに切り替えました。

外舷色は、お客さまのご要望でMr.カラー338「ライトグレー FS36495」を使用しました。この塗色は僅かな吹き残しでも目立ってしまうので、まずは入り組んだ部分に細吹きで色を回し、次に太吹きで全体を仕上げる要領で塗装しています。

続いては木製甲板の貼り付けですが、これは豪華版キットにも入っていないので、別売りの品番FH710149の追加セット(商品名はセットバージョン??)付属のものを使用しました。(写真左下)

この木製甲板は品番「FH710144」の表記がありますが、残念ながら国内での単品売りはなさそうです。また、上記セットバージョンの内容は、この木製甲板のほかに「甲板塗装用マスキングシート」「ネームプレート(MDF製)」「展示台(同じくMDF製)」となっています。

船体塗装と木製甲板貼り付けのタイミングで、前部&後部艦橋、前部煙突の基部も塗り分けました。外舷色以外の塗り分け指示は、説明書の塗装図に従った仕上げとしています。(鉄甲板部はMr.カラー43「ウッドブラウン」使用)

主砲塔は砲塔天蓋と砲身、防水キャンパスを個別に塗装してから接着しました。明るいグレーで塗られた主砲塔は、英国艦らしい端正な魅力があります。

船体主要部の塗り分けを終え「アイアンデューク」の完成イメージが徐々に見えてきました。次回は煙突の製作と、甲板周りの小物の取り付けをご紹介します。

第一次世界大戦時の欧州艦艇といえば、流麗な船体で均整がとれた巡洋戦艦のイメージが強いですが、短い船体に武装がみっちり詰め込まれた戦艦も捨てがたい魅力があります。次回は主要構造物製作の前編となりますので、ぜひご覧ください。