艦船模型製作代行のご依頼を頂き、アオシマの1/350重巡洋艦「鳥海」を製作中です。

今回は1/350重巡「鳥海」の船体製作記の後編です。これはシェルターデッキ左右の舷側部周りの様子で(鳥海は他の高雄型3隻と航空作業甲板の形状が異なるため)別パーツ構成となっています。

別パーツの舷側部を取り付けた様子。このアングルだと、それなりに綺麗にフィットしてくれているように見えますが――、

実際のところ、このパーツの合いは最悪です。反りが酷かったので強引に曲げなおして接着したのですが、それでも側面部の段付きは大きく、修正は必須となります。

修正と言っても、やり方はシンプルです。合わせ目に沿ってポリパテを厚めに盛り、舷側の丸みに沿わせて、ひたすら丁寧にサンディングして整えていきます。

パテが硬化するまでの時間を使って、ビルジキ―ルとスクリューシャフト&ブラケット、舵の取り付けをおこないました。

艦尾周りは、スクリューシャフト&ブラケットと舵が付くことで船としての実感が高まります。ビルジキ―ルは合わせ目が目立っていたので、ここも流し込みセメントで溶着される方法で埋め、残った隙間には液状瞬間接着剤を流して完全に塞ぎました。

ビルジキ―ルの取り付けを終え、ポリパテ盛り&サンディングで整えた舷側部分のクローズアップ。船体下部から最上甲板にかけて、船体が綺麗に一体化してくれました。

一連の作業を終えた段階で黒サフを全体に吹いて仕上がりを確認しつつ、改めて軽くサンディング+サフ吹きを重ねて表面を整えました。次回は船体塗装の様子をご紹介します。

舷側とビルジキ―ルの合わせ目処理は、アオシマの1/350高雄型重巡を美しく仕上げるうえで、たいへん重要な処理です。特にバルジが装備されてない「鳥海」では、船底からの流れるラインが美しさを引き立てるポイントになりますので(段付きを残さず)滑らかな面になるように慎重に仕上げました。