艦船模型製作代行のご依頼をいただき、ポントスモデル1/700戦艦「大和」【天一号作戦仕様】の製作記をご紹介しております。

今回はシールド無しの12.7cm連装高角砲の製作をご紹介します。ポントスのキットは、プラパーツ(赤の四角で囲った部分)を核として、エッチングパーツ(緑で囲った部分)と真鍮砲身で仕上げます。
高角砲一基あたりに必要なパーツ数は、なんと19パーツ! 折り曲げ箇所は計18カ所にも及びます。

まずが高角砲の後部からエッチングの組み込みを進めます。写真左側が取り付け前のパーツ、右は取り付け後で、俯仰用のギアや観測室下部の三角補強板が魅力です。

続いては砲尾を仕上げます。装填台と装填架など、この辺りの繊細さはエッチングならではですが、折り曲げ箇所が多いので、パーツの紛失や破損には細心の注意が必要となります。(←エッチングには、予備が用意されていないので)

3枚のエッチングパーツを曲げ、高角砲の後部に取り付けた様子。メリハリの効いた表現が印象的です。

続いては、高角砲の正面のパーツを取り付けますが、キットのプラパーツには砲身の取付穴が開口されていないので、0.5mm径のドリルで彫り込みました。

最後に、真鍮砲身と駐退機、観測室外側のパネルを取り付けます。内部には観測機器も備わっており、奥行き感のある仕上げとなりました。

ポントスモデル1/700戦艦「大和」に付属のシールド無し12.7cm連装高角砲。前後からのクローズアップです。

製作数は計6基という事で、仕上がりのレベルにバラツキが出ないように心がけました。仰角は固定式ですので、砲身のアングルも統一感を持たせました。

前回製作のシールド付き12.7cm連装高角砲と合わせて、計12基の高角砲が揃いました。ポントスモデルの武装類は、1/700でも1/350と変わらないボリュームです。

ポントスの1/700シールド無し12.7cm連装高角砲は、非常に繊細なパーツ構成で手ごわい武装ではありますが、レジンパーツとは違って瞬間接着剤も効きやすく、流し込みセメントで溶かしながら調整することもできるので、ユーザビリティ的には満足できました。次回はシールド無し機銃の製作に進みます。