艦船模型製作代行のご依頼をいただき、フジミの1/350航空母艦「翔鶴」を製作中です。

今回は対空兵装と艦載艇の製作をご紹介します。まずは12.7cm連装高角砲ですが、フジミのキットパーツは表面モールドが非常に充実しているので、これをベースに、純正エッチングパーツと純正真鍮砲身でディテールアップしました。

まずは砲身の切り替えです。プラ砲身を切り取り、切断面をヤスリで整えたのち、ピンバイスで取り付け穴を開けて瞬間接着剤で固定しました。

組み立て完了後の様子。装填手の操作台は純正エッチングパーツによるもので、このパーツを取り付けるだけで、後部からのディテールは非常に実感的に仕上がります。

シールド付き高角砲も、純正エッチングパーツによるシャッターと手摺り、真鍮砲身を組み込みました。このパーツは曲面に付いているモールドを落とさなくてはいけないので少々手間がかかりますが、ディテールアップの硬化は抜群です。

25mm三連装機銃には、ファインモールドのナノ・ドレッドシリーズのパーツを使用しました。このパーツはデフォルトで防盾が付属しており、取り付けの有無が選択可能です。

製作後の様子。シールド付き機銃のディテールアップ内容は、砲身以外はシールド付き高角砲とほぼ同じで、シールドなし機銃は(年代的に)防盾なしで組みました。

次は艦載艇です。これは純正パーツの割合が最も多い内火艇のディテールアップの様子で、キャビンのモールドをそぎ落とし、フルエッチングに置き換えました。こうした集めのモールドを削るには、超音波カッターが最適です。

純正エッチングパーツには、スクリューと舵も付属しているので、それらも取り付けました。スクリューは敢えて塗装せず、真鍮地のまま接着しています。

9mカッターはオールがモールドされていますので、エッチング切り替えに備えて切削し、取付穴も塞ぎました。フジミのカッターは腰かけ部分が別パーツとなっており、メリハリの効いた造形と外板の重なり具合がリアルに表現されています。

艦載艇の組み立てが完了した様子。内火ランチは、説明書通りに幌を組むと飛行甲板につかえてしまいますので、あえて幌無しで仕上げ、取り付け穴などは埋めておきました。

小物類の製作はどうしても手間がかかりますが、これで概ね全ての製作が完了です。まだ艦載機の方が手付かずですが、これは工程の最終段階で一気に仕上げますので、引き続きご注目ください。


