艦船模型製作代行のご依頼をいただき、1/700重巡洋艦「スターリングラード」を製作中です。
今回は対空兵装の製作と取り付けをご紹介します。お客さまからは対空火器の一部を変更するようにご希望いただいており、まずは1種目のベテランモデルの「コールチク」から製作を開始しました。
ベテランモデルパーツ(VTM70072)の全景。このパーツには「コールチク」のほかに「AK-630」という初期型ファランクスもセットされています。
「コールチク」のパーツを切り出した様子。7×3mmほどのミニサイズながら、計12パーツを組み込んで仕上げる必要があり、製作難度は高めです。
「コールチク」の組み立て完了後のカット。西側のファランクス(CIWS)との違いは、機関砲・対空ミサイルを1基のマウントに収めた複合型の火器となっている点で、サイズも数段大型です。
続いては、212mm口径対潜迫撃砲の「RBU-6000 スメルチ-2」。こちらはヘビーホビーの3Dプリントパーツで、放射状に連なった投射式爆雷がいかにも東側兵器という雰囲気を見せる兵装です。
サポート切り出し後のスメルチ。出力状態は非常に良好で、サポート処理さえきっちりおこなえば特徴的なメカニズムを手軽に表現できます。
25mm4連装対空機関砲は、キットに付属のレジンパーツを使用しました。今回使用したキットはレジンパーツの破損が多かったのですが、幸運にも銃身の脱落などはありませんでした。
銃身を2枚重ねて銃座に差し込めば完成ですが、銃座側に銃身を固定するブラケットなどがなかったので、底面にゼリー状瞬間接着剤を盛りつけて台座を作り、その上に接着固定しました。
対空兵装取り付け後の様子。緑の丸印が「スメルチ」、赤の丸印が「コールチク」、黄色の丸印が「4連装機銃」です。4連装機銃は艦尾側の1基がキット説明書の指定位置に(スペース不足で)収まらなかったので、少し前方にズラしました。
これで、兵装関連の取り付けは概ね完了しましたが、まだキット付属のエッチングと手摺り、マストトップのレーダー取り付けを残しているので、最後まで集中して頑張ろうと思います。
今回の兵装変更によって、1/700重巡洋艦「スターリングラード」は、近接防御火器システムと従来型の機関砲がミックスされた珍しいレイアウトになりました。次回はレーダーと艦載艇をご紹介します。