艦船模型製作代行のご依頼をいただき、フジミの1/350航空母艦「翔鶴」を製作中です。

今回は、飛行甲板後端部裏側の補強材を組み、飛行甲板を船体に接着するところまでをご紹介します。補強材のエッチングは、デラックス版のキットに付属しているので、まずは外枠を組み――、

続いて内側の桁を組みました。嵌合はかなりタイトなので、位置を決めた後はアクリル定規で真上から押し込むよう様に、がっちりと噛みこませました。

桁を組み終わったら、続いて穴あき補強板による骨組みと三角補強板を組みます。三角板は、全てのダボを取り付け穴に差すのが物理的に難しかったので、片側のダボを半分低の長さに切り詰めてから組みました。

最後にハンギングクレーンを組み、飛行甲板後端部の処理は完了です。クレーンのフックは破損防止のため、後付けとしました。

塗装後の飛行甲板後端部裏側。プライマーには、いつものようにガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ ブラック」を使用し、Mr.カラーの32「軍艦色2」で上塗りしました。塗装後にはプラとエッチングの素材感が統一され、かっちりしたイメージです。

飛行甲板を船体に接着している様子。接着の工程では(流し込みセメントを流すために)船体を下向きにすることもあるので、甲板表面はマスキングした状態で進めています。

着艦制動策や制止策は、通常版キットも含めてデフォルトでエッチング表現となっています。これらは切り出し前に塗り分けを済ませ、タッチアップしたのちに接着しました。

甲板上の作具の取り付けが完了した様子。このタイミングで、飛行甲板と通路&スポンソンを繋ぐラッタルも取り付け、ようやく空母らしさが出て参りました。

飛行甲板が美しく決まると、空母モデルは飛躍的に模型映えします。今回は木甲板の板目塗装や白線の塗装表現など、それなりに時間をかけて処理しましたが、仕上がりは手間に見合ったもので、作者としてもたいへん満足しています。


