艦船模型製作代行のご依頼をいただき、フジミの1/700戦艦「扶桑」を製作中です。

前回までに船体の合わせ目処理が完了したので、まずは船底から塗装を始めます。まずは下地として、軽くガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ オキサイドレッド」を吹き、上塗りにMr.カラー29「艦底色」を重ねました。

船底をマスキングしたら、次は外舷色の塗装に進みますが、このタイミングで(合わせ目処理の時にいったん削り落とした)汚水捨管のモールドをプラ角棒で再生し、パテで埋まった舷窓も再び開口しました。

吃水線上は発色の差をなくすために、再び黒サフを薄めに重ね――、

定番のMr.カラー32「軍艦色2」を上塗りしました。黒下地の効果もあって、若干青味がかった落ち着いた色調です。

副砲身にはアドラーズネストの真鍮挽物砲身を使用するため、キャンパス部分でカットし、0.5mm径の取り付け穴を開口しておきました。キャンパスはガイアノーツのグレーサフ、係船桁はMr.カラー43「ウッドブラウン」で着色しています。

続いては木製甲板の取り付けです。フジミの木製甲板は1941年時と1944年時の両方に対応しており、艦橋基部には2種類が用意されています。

木製甲板貼り付け後の様子。シールの糊だけでは寒暖差や湿度の差で剥がれてくるので、瞬間接着剤で強制固着させました。

航空作業甲板は、木製甲板に付属のエッチングを使用しました。軌条と旋回盤などのモールドを予め削ってから接着します。

リノリウム甲板部には、Mr.カラー606「リノリウム色」を使用しました。写真では確認しづらいですが、押さえ金具の部分は塗膜を削り、地金を露出させることで真鍮金具のイメージを表現しています。

艦橋基部の木甲板と貼り付けとボートクラッチ、ホーサーリールなどを取り付け、デッキ周りの処理も概ね完了しました。

船体の製作は、合わせ目処理に少々時間を割きましたが、その後の作業は比較的スムーズに進みました。次回は甲板上の小物類の取り付けをご紹介しますが、明日は先に年末に予定している展示会の詳細をご案内します。