艦船模型製作代行のご依頼をいただき、フジミの1/700戦艦「扶桑 昭和19年」を製作中です。
今回は対空兵装の製作をご紹介します。昭和19年の「扶桑」は、数ある日本戦艦の中でも特に対空兵装の多い船とあって、その製作数は膨大なものとなりました。
今回の製作では、船体や上部構造物の多くの装備品をファインモールドのナノ・ドレッドシリーズのパーツに交換していますが、対空兵装も例外なく、全てナノ・ドレッドに切り替えました。
まずは25mm連装機銃ですが、大戦後期の艦ということで、今回は防盾付きのタイプ(WA24)をチョイスしました。
完成後の25mm連装機銃。ナノ・ドレッドの機銃は「三連装型では防盾付き」、「連装型では防盾なし」を使用することが多く、連装の防盾付きの使用率は比較的少なめです。
いっぽう、こちらは同じく防盾付きの三連装機銃(WA23)の完成状態です。昭和19年の「扶桑」は連装と三連装が混在しているため、どこにどのタイプを取り付けるのか? 間違いのないように気を付けなくてはいけません。(今回は説明書の取り付け指示に従い、14基を取り付けました)
こちらは、同じくナノ・ドレッドの25mm単装機銃(WA21)です。この機銃は基本的に防盾付きで発売されているため、全ての機銃に取り付けました。
25mm単装機銃の完成状態。製作数は約40基となりますので、WA21が2箱ぶん必要となります。
最後にご紹介するのは、12.7cm連装高角砲です。ナノ・ドレッドでは「上部カバー付き」と「上部カバーなし」の2種類が発売されており、今回は上部カバーなし(WA31)を使用しました。
1基あたり5パーツを組み上げて仕上げる高角砲の完成状態。プロポーションとディテール、コストパフォーマンスの上で、1/700艦船模型用の12.7cm連装高角砲としてはベストの仕上がりです。
昭和19年時の「扶桑」の対空兵装の製作数は全68基となり、かなりの製作カロリーを必要としました。これらの製作を工程の終盤に持ち越すと、作業の正確性を欠く可能性がありますので、早めに仕上げておくことが上策です。
……と言いつつ、これらの取り付け作業は工程の最終版となりますので、集中力の持続は欠かせません。
次回は主砲塔の製作をご紹介します。