艦船模型製作代行のご依頼をいただき、ポントスモデル1/700戦艦「大和」【天一号作戦仕様】の製作記をご紹介しております。

今回から製作の様子をじっくりお伝えします。ますは海外キット製作時のお約束として、ファインモールドの「ご機嫌クリーナー」による脱脂をおこないました。このクリーナーは擦り洗いの必要がなく、吹き付けて水で濯ぐだけで簡単に離型剤を落とすことができるので、艦船模型のような繊細なパーツが多いキットの処理に非常に便利です。

まずは武装類の製作から開始します。これは主に武装パーツがまとめられたランナーで、エッジも立っていてバリも少なく、成形状態は非常に良好です。

最初に製作するのはシールド付き25mm三連装機銃。キットには3種のシールド用意されていますが、ここでは従来型と戦時急造型の2種を使用しました。

キットの指示では急造型がFB型、従来がFC型として分類されています。切り出しの段階でこの2種は明確に区別しつつ、製作は同時進行としました。

エッチングパーツは非常に充実しており、どの順番で組んでいくか悩むところですが、最も手のかかる機銃身から組み込みを進めました。

銃身のパーツが3枚、仕切りのパーツが2枚の計5枚を組み込みます。エッチング✖5枚をゼリー状瞬間接着剤で軽く止め、ひとつの塊にしてからプラ製のシールドに差し込みました。

続いては手摺りと観測窓のシャッターを取り付けます。1/350版でも良く生じる問題なのですが、シャッターのエッチングはモールドとの嵌合が非常にタイトなので、プラ用流し込みセメントを軽く流し、モールド内側を軽く溶かしながら押し込みました。

最後にジャッキステーと後部扉を取り付け、シールド付き機銃は完成です。ジャッキステーはモンキーラッタルと一体となっており、少々珍しい構成になっていました。

ひとまず、工程順序を確認するために2基のみ組みましたが、これが全部で24基必要になります。パーツ数が多いだけに、仕上がりのレベルをなるべく揃えつつ、他の対空兵装も順番に仕上げていきたいと思います。

あまりにも精密なことで知られるポントスモデルの1/700戦艦「大和」ですが、対空兵装などの小物のパーツ数もかなりのボリュームです。
今回は製作ご依頼で組んでいるので、キットび付属パーツを全て活用する形で製作しておりますが、プライベートで組まれる方は、兵装類はナノドレッドや3Dプリントパーツに切り替えるのもアリかもしれません。