船模型製作代行のご依頼をいただき、ポントスモデル1/700戦艦「大和」【天一号作戦仕様】の製作記をご紹介しております。

今回は前部艦橋製作記の二回目ということで、主に測距儀周りの続きと防空指揮所の周りの作業をご紹介します。まずは21号電探のパーツ全景で、2パーツに別れた外枠と素子の計3パーツから構成されています。

21号電探を取り付けた測距儀の上に主砲射撃指揮所を仮組みした様子。背景のカッターマットがなければ、うっかり1/350以上のスケールと思ってしまいそうですが、紛れもなく1/700でこの密度です。

続いては防空指揮所の製作に進みます。ここもディテールの密度が密集している箇所で、中心円筒とブルワーク周りの三角補強板の枚数がエグいことになっています。

双眼鏡をはじめとした観測機器類も3枚程度のエッチングを真鍮挽物製の支柱を組み合わせて仕上げます。ただ、双眼鏡は説明書通りに組むと、測距儀の足場を遥かに越える高さになってしまうので、多少アレンジしました。

防空指揮所の内側が仕上がった時点で、艦橋の主要部に差し込みました。第一艦橋周りのパーツ分割と(少し段差のある)形状は、ポントスモデルキット特有の仕上げです。

整流装置は、最初に仕切りのエッチングを内部に組み――、

続いて外側のカバーと上部の格子を貼り付けます。各パーツは展開図状ではなく、バラで用意されています。

カバーのエッチングを必要に応じて曲げ、接着を済ませた様子。1/700でも整流装置のエッチングはこれまで複数使用して来ましたが、ここまでパーツ構成が複雑なものは初めてです。

防空指揮所周りは特にディテールが密集していて作業にも長い時間を要しました。特に双眼鏡は複数のエッチングと挽物を組み合わせなくてはいけないうえ、そのまま組むとかなりオーバーサイズになってしまいますので、今後制作される方は、無理せずに社外パーツに交換する方が良いかもしれません。