奈良市の商業施設「サンタウンプラザすずらん館」の開業45周年の企画として、近鉄「高の原駅」周辺施設のジオラマ模型を製作中です。

建物の製作も大詰めですが、本日は先に台座の仕上げをご紹介します。今回、台座として用意したのは、縦横約60cm×60cm、厚さ約3mmのメルクシパインの集成材です。この集成材、元々はこのような「割り箸のような白木色」ですが――

今回は木材の保護と高級感を演出するために、2段階の塗装を施しました。まずは着色から始めます。使用したのは高級オイルフィニッシュの代名詞ともいえる、HOXANの「ワトコオイル」のナチュラル色の塗布からです。

まずは、ワトコオイルの現役を刷毛に含ませ、少し多めの量を全体に塗り広げます。

写真右側が塗布前、左側が塗布後。「濡れた様な色付き」となり、木目の自然な美しさが際立っていく様子が分かります。

ワトコオイルを塗布して数分経つと、木材が吸いきれなかったオイルが浮き上がってきますので、これをウェスで拭き取り、更に1時間後、24時間後という具合に拭き取りを繰り返して表面状態を安定させます。

拭き取りを繰り返して1回目の塗布を終えた台座表面。今回はこの処理を裏表ともに、2回繰り返しました。

ワトコオイルだけでは木材の吸湿性が残り、反りの原因になりますので、更に油性ニスを重ねて表面のコーティングをおこないました。使用したのは、ワシンの「ウレタンニス 油性ニス」の「艶消しクリアー」です。昨今は水性ニスの性能も上がっていますが、オイルフィニッシュに上塗りすると剥がれやすくなる傾向がありますので、ワトコの上塗りには油性ニスがオススメです。

ニスは2度塗り以上が基本となります。1回目はニスが木材に浸透する過程で毛羽立ちが出るので、丸1日以上完全に乾燥させてから、400番程度のサンドペーパーを全体にかけ、表面を滑らかに整えてから2回目の塗り重ねに進みます。

油性ニスの二度塗り直後の表面状態。乾燥前は濡れた様な艶感がありますが――

完全に乾燥すると落ち着いた艶感になりました。最初の「白木状態」を思えば、かなり高級感のある質感に生まれ変わったと思います。木材の塗装仕上げは見た目だけでなく、反り防止にもなりますので(大きなジオラマの台座では特に)オススメです。

ワトコオイルは塗り込みと拭き取りを繰り返さなくてはいけない点が手間ですが、塗りムラが出にくく、色の濃さも段階的にコントロールできるので重宝しています。木材用塗料は本当に多くの種類を試しましたが、未だにワトコへの信頼は揺らぎません。木製台座だけでなく、艦船模型の木製甲板にも使用できますので、ぜひ多くの方にお試しいただきたい逸品です。


