船舶模型製作代行のご依頼をいただいて製作した、ホビーボス1/700ホワイトスターライン「RMS オリンピック」の製作記(徴用時→商船時への逆改修)をご紹介しております。
今回は上部構造物の取り付けをご紹介します。ここには姉妹船「RMS オリンピック」とは形状の異なるパーツも用意されており、2隻の差異を比較できる箇所が幾つか存在します。
上部構造物取り付け後の「RMS タイタニック」と「RMS オリンピック」。遠目で見ると、2隻の差異はほとんどありませんが――、
船首を側面からクローズアップしてみると、まずは船倉ハッチの高さが異なります。
別角度で見ると、CデッキとBデッキ前端部の窓の処理も異なります。これらのハッチと窓の処理については、実船の設計の差異というよりはキットの設定年代の違いによるものですが、結果的には2隻の識別点になりました。
続いても操舵室周りのディテールですが、操舵室天蓋の羅針盤周りのブルワークは、キット付属のエッチングパーツにて再現しました。
上部構造物がレイアウト自体は変わりありませんが、図で示した箇所のみ僅かな違いがあります。具体的には、写真中央部の一等ラウンジと階段室天蓋のスカイライトの側面窓の形状などで、通風筒やブロワーの位置&形状などにも多少の違いがあります。
今回製作した、ホビーボス1/700「RMS オリンピック」は、もともとが徴用時の仕様ということで、武装その他の装備品の削減に伴うモールド撤去や木製甲板の調整などにも色々と手を加えました。その中でも「RMS タイタニック」との最も目立つ違いは救命ボートの搭載数ですので、次回はそれらの作業の様子もお知らせします。