2024年9月現在、業務の方は「艦船模型スペシャルNo94」の作例製作に集中しているため、ストック記事として、2024年5月に開催された「陸上自衛隊 大久保駐屯地 創立67周年 第4施設団創隊63周年記念行事」のレポートを前後2回に分けてご紹介しております。
大久保駐屯地 記念行事2024 観閲行進 後編
観閲行進もいよいよ終盤となり、火砲や装甲車、戦闘車両が続々と登場します。これは、兵庫県姫路市に所在する第3高射特科大隊の「93式近距離地対空誘導弾」(通称「近SAM」)で、訓練展示後の車両展示では、誘導弾の装填などの実演もおこなわれました。
写真上側は、重迫牽引車に牽引された「120mm迫撃砲RT」。下側は、中砲牽引車と「155mm榴弾砲」 FH70です。
16式機動戦闘車は、香川県善通寺市に所在する「第15即応機動連隊」の車両が参加しました。製造番号025の初期型の個体ということで、かなり使い込まれた印象です。
観閲行進の最後には、大阪府八尾市に所在する「第3飛行隊(陸上自衛隊)」の「UH-1J」が登場しました。やはり、陸自の観閲行進の締めにはヘリが似合います。
大久保駐屯地 記念行事2024 戦闘訓練展示
観閲行進終了補には太鼓演奏などの演目が続き、いよいよメインイベントとなる「戦闘訓練展示」に移ります。今年は、機関砲と迫撃砲が配置された敵陣制圧をメインにしたシナリオが組まれました。まずはドローンによる偵察がおこなわれ、軽装甲機動車による威力偵察に移行します。
軽装甲機動車がいったん引き上げたタイミングで、早くも「16式機動戦闘車」が投入。前進しつつ2連射し、機関銃陣地を撃破します。
続いて、中部方面特科連隊の「155mm榴弾砲 FH70」と第7普通科連隊の「120mm迫撃砲RT」の火力支援と同時に、資材運搬車が突入――、
鉄条網を爆破処理し、侵入経路を確保しました。
部隊が一斉に突撃し、敵司令部が潜伏している建屋に侵入しました。建屋の内部には仕切りがあり、まだ隠れている敵兵がいる模様です。
最後は、仕切りの奥からとびかかった敵兵を女性自衛官が豪快に投げ飛ばして状況終了。この女性自衛官は全国自衛隊柔道大会の優勝者という発表があり、観衆からも盛大な拍手が送られました。
今年の大久保駐屯地記念行事は、戦闘車両の参加こそ少な目でしたが、これまでとは違う演出の訓練展示や、施設課特有の装備の運用を多く学ぶことができ、非常に有意義な体験となりました。普段、私たちの生活を守ってくださる全自衛隊の皆さまと、ご家族、関係者、支援者の皆様に心より感謝を申し上げます。