今回は、1/700巡洋艦「CG-52 バンカーヒル」製作と並行していた、過去作品2作の修復及び修正の様子をご紹介します。
1/700航空母艦「赤城」の修復と追加ディテールアップ

バンカーヒルの製作をご依頼いただいたお客さまより、過去作品の修復と追加のディテールアップ依頼をいただきましたので、同時に処理しました。まずは、2014年に製作した1/700航空母艦「赤城」(フジミ)からご紹介します。

最初の写真では無傷に見える「赤城」ですが、コレクションの移動の際に左舷後部を破損してしまったとのこと。見れば機銃座の支柱が2本脱落し、マストや空中線、人員救助網などにも被害が出ています。

支柱についてはお客さまよりお送り頂いた新品キットから補填することとなりました。また、この機会に可能な範囲で追加のディテールアップも依頼したいという事で、複数のプランをご提案したところ――、

エデュアルドのエッチングパーツ(ハセガワ用)とナノドレッドのカッター追加をご用命いただきましたので、それらを当工房にてご用意しました。

これは修復および加工前の様子です。飛行甲板には制動策や制止策、遮風板をエッチングにて再現している一方、起倒式マストや着艦誘導灯がプラパーツのままだったのが惜しい所でしたので……

この機会にそれらをエデュアルドのエッチングパーツに切り替えました。空中線も0.1号のメタルリギングで張り直し、飛行甲板後端部の人員救助網も一度はずして表面を整え、再接着しています。(支柱も元通りに修復されました)

その他、マストと誘導灯、クレーンや旗竿などもエデュアルドのエッチングパーツに切り替えました。追加工前と比較すると、艦尾周りのディテールバランスが格段に整いました。

艦中央部両舷に張り出した9mカッターは、ファインモールドのナノ・ドレッドシリーズのパーツに切り替えました。

交換前と交換後の比較。ナノ・ドレッドのカッターには救命浮輪を搭載し、クライプバンドを追加しました。

艦首側の旗竿もエッチングに切り替え、一段とシャープなディテールに生まれ変わった1/700航空母艦「赤城」。11年前のご依頼作品ではありますが、今後も長くお楽しみいただけましたら幸いです。
1/700防空巡洋艦「五十鈴」の台座変更

続いては、CHERRY&ANCHORにて以前にお買い上げ頂いた、1/700防空巡洋艦「五十鈴」(フジミ)の修正です。こちらは、台座をモデルファクトリーハイギヤードのアクリル展示台に変更して欲しいとのご要望をいただいたので、新品の台座に取り替えました。
●1/700洋上艦船模型用 アクリル作業台&展示台2【軽巡、海自護衛艦、現用駆逐艦用】
┗ https://www.cherry-anchor.com/shopdetail/000000000493/

新規ご依頼品の「バンカーヒル」と、修復ご依頼の「赤城」、台座交換の「五十鈴」のスリーショット。無事に全てのご依頼を終えることができました。

新しい作品をご依頼いただくと同時に古い作品も大切にしていただき、お客さまには心より感謝申し上げます。
これからも当工房「モデルファクトリーハイギヤード」におきましては、多くのお客さまにご満足いただけますよう、柔軟な対応を目指して参りますので、引き続きご愛顧よろしくお願いいたします。