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1/700フェリー「さんふらわあ きりしま」その2 下地処理

2024年12月12日

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1/700フェリー「さんふらわあ きりしま」その2 下地処理

2024年12月12日

現在、業務の方はメディア掲載作例に集中しているため、ストック記事として海道塾の3Dプリントキット、1/700フェリー「さんふらわあ きりしま」の製作記をご紹介しております。

1/700フェリー「さんふらわあ さつま きりしま」下地処理

今回は下地処理の工程をご紹介します。作業内容は、主に3Dプリントキット特有のサポート跡や積層痕の処理がメインとなります。これはサポート跡を落とし、全体に黒サフを吹いた状態で、ここからは表面状態を確認しながら地肌を整えていきます。

1/700フェリー「さんふらわあ さつま きりしま」下地処理

サフを吹くことで見やすくなった、舷側の積層痕。まずはここをサンディングして平滑に仕上げます。

1/700フェリー「さんふらわあ さつま きりしま」下地処理

サンディングには、800番のトレカットを使用しました。トレカットは樹脂板状の研磨ツールで、平滑を出しやすく、粒子の大きさが整っていることで深い傷をつけることもないので、こうした下地処理には最適です。

1/700フェリー「さんふらわあ さつま きりしま」下地処理

船体舷側部には、出力時に生じたうねりがみられましたので、それらも完全に落ちるまでサンディングして整えました。(その後の製品リニューアルにより、現行製品では、うねりは少なく抑えられているそうです)

1/700フェリー「さんふらわあ さつま きりしま」下地処理

舷側の捨てサフを完全に落とし切った様子。固めの樹脂が用いられていることもあり、強めに削っても形状が崩れたり、窓のモールドが消えることもありませんでした。

1/700フェリー「さんふらわあ さつま きりしま」下地処理

続いて、デッキの積層痕も落とします。工程的には舷側と同様の処理ですが、面積の小さな箇所もありますので、場所によってはトレカットを細かく裁断して処理しました。

1/700フェリー「さんふらわあ さつま きりしま」下地処理

水平面の処理を終えた様子。地味な作業ではありますが、この工程を丁寧に済ませておくか否かで、仕上がりが大きく左右されます。

1/700フェリー「さんふらわあ さつま きりしま」下地処理

積層痕落としの処理が終わった時点で、もういちど黒サフを吹き直しました。処理前と比較すると、地肌が段違いに滑らかに仕上がりました。

1/700フェリー「さんふらわあ さつま きりしま」下地処理

続いてグレーサフを重ね、さらに細かいところをチェックしていきます。ここでは、居住区側面の荒れが見つかったので、サンディングして整えたのち、黒サフとグレーサフを重ねて補修しました。

代表 渡辺真郎
代表 渡辺真郎

内航フェリーは全長が短いと寸詰まり感が出がちなのですが、「さんふらわあ さつま・きりしま」は全長192m、13,659総トンと長大なことも相まって、スマートな印象です。次回は海面ベースの製作をご紹介します。

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「奈良模型愛好会 春展2025」

  • 日時:未定
  • 開催場所:サンタウンプラザ すずらん館(予定)

常設展示情報

  • 自衛隊奈良地方協力本部(奈良第2地方合同庁舎)玄関ロビーに1/35「陸上自衛隊 74式戦車」展示中
  • ミリタリースケール専門店「ホビーランド」に、1/700戦艦「霧島」展示中
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渡辺 真郎まさお

艦船模型製作代行 モデルファクトリーハイギヤード 代表

2001年3月から艦船模型の製作販売をおこなう。模型製作会社への就職を経て独立。2010年にモデルファクトリーハイギヤードを開業。
模型製作代行のほか、模型誌の作例記事・連載企画、考証記事を執筆。
モデルアート社出版『月刊MODEL Art』『艦船模型スペシャル』、イカロス出版『モデリングガイド』など。

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