艦船模型製作代行のご依頼をいただき、フライホークの1/700 タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦「CG-52 バンカーヒル」(豪華版)を製作中です。

今回は武装パーツの組み立てをご紹介します。フライホークの豪華版キットには3Dプリントパーツが付属しているので、まずはこれらを切り出します。サポートの処理には、マルト長谷川工作所の「ケイバ 光造形サポート材用ニッパー」を使用しました。
(このニッパーはピンセット状の細長い作りになっており、先が綺麗に揃っているので、間隔が狭い箇所のサポート切り出しにも最適です)
Maruto Hasegawa kosakujo
Maruto Hasegawa kosakujo マルト長谷川工作所(Marutohasegawakousakujo) ケイバ 光造形サポート材用ニッパー 120mm UN-E05
UN-E05

127mm単装砲は、砲身に真鍮挽物パーツを使用します。シールドは丸みを帯びた形状ですが、目立った積層痕もなく、滑らかに仕上がっていました。

ハープーンの発射機(右)とECMアンテナ(左)は、一体で出力されています。エッジも良く出ており、個人的にはこれらの装備品は単品で別売りして欲しいと思うほどの仕上がりです。

その一方、残念な点もありました。この製作記冒頭のキット紹介の写真でも写り込んでいたのですが、CIWS(ファランクス)の砲身が最初から1本だけ欠損していました。

「作業中や撮影中に折ったんじゃないの?」と言われそうですので検証画像を載せておきますが、フライホークの3Dプリントパーツは塩ビのように非常に柔軟です。折ろうと思っても折れないくらいのレベルですので、恐らくは欠損した状態で梱包されたのではないかと思います。

そこで、今回は砲身(2基とも)ファインモールドのナノ・ドレッドシリーズのパーツに置き換えました。このパーツはガトリングバレルをきっちり再現していて、3Dプリントパーツと組み合わせても違和感のない纏まりを見せてくれます。

米海軍艦艇でお馴染みのAN/SPS-49対空レーダーは、エッチングと3Dプリントパーツを組み合わせる構成です。

組み立て後のAN/SPS-49。エッチングのみだと薄さが目立ってしまう箇所も、3Dプリントパーツで補填されていることで程よい立体感が出ました。

置き型のライフラクトも、エッチングと3Dプリントパーツの組み合わせで実感的に仕上がりました。個人的には、この手のパーツも別売り販売があればと思ってしまいます。

写真には写っていませんが、チャフ発射機も3Dプリントパーツに切り替えます。次回は上部構造物の塗り分けと、船体への組み込み、デカール貼り付けなどの工程に進みます。