艦船模型製作代行のご依頼をいただいて製作していた、1/700駆逐艦「DDG-51 アーレイ・バーク」が完成しました。
本日は完成写真をご紹介します。
1/700駆逐艦「DDG-51 アーレイ・バーク」全体像
1/700駆逐艦「DDG-51 アーレイ・バーク」、右側面からの全景。実艦は1988年から現在にかけて、アメリカ海軍にて計70隻以上の姉妹艦が建造されたイージス駆逐艦「アーレイ・バーク級」のネームシップで、同級の最初期型となる「フライトI」という企画で設計された船体を持ちます。
1/700駆逐艦「DDG-51 アーレイ・バーク」、左舷後部からの全景。「フライトI」は、まだヘリ格納庫が増設される前の企画とあって、艦尾のVLSの搭載デッキが平坦である点が特徴です。
1/700スケールの「アーレイ・バーク級」は、フジミ、ドラゴン、ホビーボスなどから発売されていますが、今回はホビーボスのキットを使用しました。キット自体は「DDG-70 ホッパー」をモデリングしたものですが、デカール替えにて「DDG-51 アーレイ・バーク」として製作しております。
右舷艦尾側からの見下ろしアングル。ディテールアップには、主にビッグブルーボーイのパーツセットを使用しました。
1/700駆逐艦「DDG-51 アーレイ・バーク」細部のディテール
また、武装類にもディテールアップパーツを数多く投入し、CIWS、ミサイル発射筒と 短魚雷発射管、射撃指揮装置、ECMアンテナなどはファインモールド製のナノ・ドレッドシリーズの各パーツに置き換えました。
その他のディテールアップは、艦首アンカーチェーンの精密チェーンへの切り替えや、マストの一部の真鍮線加工などです。塗装は、前作の1/700強襲揚陸艦「LHD-1 ワスプ」と同様に、Mr.カラーの308番と305番を使用しました。
上部構造物は、側面の吸気ダクトカバーやライフラクトの取り付けブラケット、艦載艇用デリックなどをビッグブルーボーイのエッチングに切り替え、VLS、メインマストなどもフルエッチングとしました。
また、ビッグブルーボーイのエッチングは(フライトI用と銘打って販売されているにも関わらず)手摺などの形状が「フライトI」と合わない箇所が多かったので、切り詰めたり付け足したりしつつ、なんとか不自然にならない程度に収めました。
空中線はメタルリギングで処理し、UVカット艶消しクリアーでデカールの保護もおこないました。飾り台として使用しているアクリル台座は、当工房モデルファクトリーハイギヤードから新発売となった「1/700洋上艦船模型用 アクリル作業台&展示台2【護衛艦、軽巡用】」です。
1/700駆逐艦「DDG-51 アーレイ・バーク」と1/700強襲揚陸艦「LHD-1 ワスプ」のツーショット。この2隻は同じお客さまからのご依頼ということもあり、塗色やディテールバランスを揃えた仕上げとしております。
1/700の「アーレイ・バーク級」は、以前にドラゴンのキットを依頼で製作したことがありましたが、個人的にはホビーボス版の方がディテールバランス的に良好で組みやすい印象を持ちました。
ビッグブルーボーイのセットについては、説明書の不備や「フライトI」に微妙に対応していない箇所が散見され、少々扱いにくさがありましたが、完成後のディテール感はまずまずで、1/700の現用艦としては申し分ない仕上がりになったと思います。