艦船模型製作代行のご依頼をいただいて製作していた、1/700強襲揚陸艦「LHD-1 ワスプ」が完成しました。本日は、完成写真をご紹介します。
1/700強襲揚陸艦「LHD-1 ワスプ」全体像
1/700強襲揚陸艦「LHD-1 ワスプ」左舷前方からの全景。1/700スケールのワスプ級強襲揚陸艦は、ホビーボスとドイツレベルから発売されていますが、今回、ベースに使用したのはホビーボスの製品です。
1/700強襲揚陸艦「LHD-1 ワスプ」右舷艦首側からの見下ろしアングル。艦本体のディテールアップには、エデュアルドとゴールドメダルのエッチングを使用し、対空兵装はファランクス(CIWS)をファインモールド製のナノ・ドレッドシリーズのパーツに切り替えました。
左舷艦尾側からのローアングルでのカット。飛行甲板上には、お客さまのご要望で「MV-22 オスプレイ」を4機固定し、更にバラでお渡しの1機も含めて計5機を製作しました。
塗装はメーカー側の指示通りの仕上げで、外舷色にGSIクレオス Mr.カラーの308番、飛行甲板をはじめとする水平面に305番を使用しました。
1/700強襲揚陸艦「LHD-1 ワスプ」各部のクローズアップ
1/700強襲揚陸艦「LHD-1 ワスプ」左舷艦首付近のクローズアップ。「MV-22 オスプレイ」は、ビッグブルーボーイのエッチングパーツを使用し、プロペラや垂直尾翼、主脚、脚カバー、コクピット上部のフィンなどをディテールアップしました。
舷側ディテールで最も難度が高かったのが、飛行甲板外周部のキャットウォークです。この部分はキットにもエッチングパーツが付属しているのですが、手すりや支柱が省略されていたため、エデュアルドのエッチングパーツで再現しました。
エデュアルドのキャットウォークは、組み立て後には水平&垂直面の塗り分けができないので、敢えて「平板状態」で先に塗装を済ませ、のちほど組み立て&接着をおこないました。手間のかかる製作順ではありますが、塗り分けのコントラストがシャープに決まりました。
飛行甲板上では「MV-22 オスプレイ」の他に、甲板作業車もディテールアップしました。中でも特筆すべきは(艦橋の真後ろに配置した)白いヘビークレーンで、オレンジホビーのレジン&エッチングパーツを組み、単体作品としても通用するほどのフルディテールアップ車両としております。
また、艦橋構造物はエデュアルドのエッチングパーツでフルディテールとしました。手すりやラッタルはもちろん、各種レーダーのシャープな仕上がりはエッチングならではです。
艦尾には大型のランプドアに加え、CIWS、シースパロー、RAMなどが密集して非常に見応えがあります。飛行甲板上の白線などの表示類はキット付属のエッチングによるもので、デカール軟化剤を複数活用しつつUVカット艶消しクリアーでコーティングし、シルバリングの影響などを最小限に抑えました。
左舷艦尾側からの見下ろしアングル。全通甲板と大型のアイランド、そして複雑なキャットウォークという具合に、アメリカ海軍強襲揚陸艦ならではの機能美をバランスよく表現できました。艦載機の選択によっても様々な表情が楽しめる艦艇だけに、単品作品としてはもちろん、ジオラマの素材としてもとても面白い船だと思います。
ホビーボスのキットはあまり組みやすい方とはいえませんが、ディテール表現が程よいレベルとなっているため、エッチング等のディテールアップパーツとの相性も良い好キットといえます。
また、エデュアルドのエッチングは複雑なキャットウォークも見事な解釈となっていて、段違いの精密感を実現できますので、今後、製作を予定されている方には心からオススメしたいパーツです。
使用キットおよび主要パーツの販売サイトへのリンク
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