艦船模型製作代行のご依頼をいただいて製作していた、1/700航空母艦「瑞鶴」【マリアナ沖海戦時】が完成しました。
本日は、完成写真をご紹介します。
左舷前方からの全景
1/700航空母艦「瑞鶴」【マリアナ沖海戦時】、左舷前方からの全景。
1/700スケールの航空母艦「瑞鶴」は、タミヤとフジミから発売されていますが、今回使用したのはフジミの特シリーズのキットです。
右舷後方から見下ろした様子
1/700航空母艦「瑞鶴」【マリアナ沖海戦時】、右舷後方からの見下ろしアングル。
今回はお客さまのご要望でマリアナ沖海戦時の仕様として製作をさせていただいたのですが、同開戦時のキットは発売されていないため、エンガノ岬沖海戦時のキットをベースに装備品を削減し、迷彩塗装を通常塗装に改めるなどの改修を加えました。
海面ベース、銘板、木製台座、UVカットのアクリルケース
海面ベースはジェルメディウムやマグネシウムパウダーなどで自作し、銘板はオリジナルデータから作成――。
木製台座はホワイトオークの無垢板をベースにワトコオイルで処理しました。
オーダーメイドのUVカットアクリルケースもご用意し、「艦船模型スペシャル」誌掲載の作例群とほぼ同様のディスプレイとしております。
ディテールアップのメインにはフジミの純正エッチングを使用
ディテールアップのメインにはフジミの純正エッチングを使用し、エレベーターや甲板上の策具類には、純正木製甲板に付属のパーツを用いました。
艦載機群はグレートウォールホビーのキットを使用し、「零戦52型」+「艦上爆撃機 彗星」+「艦上攻撃機 天山」=計43機の大編成を再現しております。
右舷艦首から艦橋~煙突にかけて
右舷艦首から艦橋~煙突にかけてのクローズアップ。
船体は、側面全体に外板継ぎ目モールドを塗膜の段差を利用して追加し、主錨や菊花紋章などは、ファインモールド製のナノドレッドシリーズのパーツに切り替えました。
また、今回はお客さまより強めの汚し塗装をご用命いただいたことから、木甲板部は若干グレートーンに仕上げ、舷側にも錆汚れや、煤煙によるスス汚れを追加しています。
煙突後方の高角砲および機銃はシールド付きのものが備わります
煙突後方の高角砲および機銃は、シールド付きのものが備わります。
これらの装備品は、ピットロード製の新艦船装備セットの精密プラパーツに切り替えました。
左舷側の艦首周りの様子
左舷側の艦首周りの様子。
ナノドレッドパーツの使用箇所は、シールドなしの12.7cm連装高角砲と25mm三連装機銃に加えて、機銃射撃指揮装置、防空指揮所の双眼望遠鏡、探照灯、9mカッターなどです。
飛行甲板には飛行機繋止眼環の表現も
飛行甲板には、0.3mm径のドリルで飛行機繋止眼環の表現も行いました。
艦載機のマーキングは、日の丸表示のみをデカール再現とし、黄帯などは塗装表現としております。
12.7cm連装高角砲の取り付けスポンソンには、0.3mm径の真鍮線で射界制限枠を追加し、空中線には0.1号のメタルリギングを使用しました。
下地塗装は、船体をはじめとして、ほぼ全ての箇所を黒立ち上げとし、全体的に発色に重みのある作風としております。
今回は艦載機満載&海面ベース&木製台座付きということで、1/700のご依頼作品としてはかなり稀少な「全部盛り作品」となり、製作記の内容も、より充実したものとなりました。
改めて、ご依頼をいただいたお客さまには心より感謝を申し上げます。
1/700航空母艦『瑞鶴』マリアナ沖海戦時 製作記まとめ
以下は今回製作した1/700航空母艦『瑞鶴』マリアナ沖海戦時の製作記各記事へのリンク(目次)をまとめたものです。
キットとパーツのご紹介
1/700航空母艦『瑞鶴』マリアナ沖海戦時の専用キットは発売されていません。
そのため、どのようなキットを使うのかを始めにご紹介しています。
今回はエンガノ岬沖海戦時のキットをベースに製作しました。
艦載機の製作
まずは艦載機の製作から開始しました。
計43機の大編成の製作記はなんと全9回にわたりました。
船体の組み立て
海面ベースの製作
海面ベースの製作は前編、中編、後編の全3回です。
甲板と飛行甲板
甲板
飛行甲板
船体の作り込み
ここまで来ましたら、船体の細部を作り込んでいきます。
ディスプレイ用の仕上げ
木製台座や銘板を含む、ディスプレイのための仕上げ作業を最後におこないます。
画像数218枚におよぶ長大なレポート
以上、完成写真を含め、画像数218枚におよぶ長大なレポートをご覧いただき、まことにありがとうございました。
改めて、ご依頼をいただいたお客さまには心より感謝を申し上げます。