2023年12月現在、業務の方は「艦船模型スペシャルNo91」の作例製作に集中しているため、ストック記事のカーモデル製作記をご紹介しております。
ボディ形状の修正をおえたあとは、塗装に移ります。これは、下地処理と透け防止を兼ねて、ガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ ブラック」吹いた様子です。
続いて、軽くグレーサフを重ねて発色あげるとともに、2000番のサンドペーパーを全体にかけ、加工跡やザラつきを落としました。
ボディカラーは、メインスポンサーのPILOTカラーであるブルーとするため、フィニッシャーズの「ファンデーションブルー」で下地を作り――、
上塗りとして、同じくフィニッシャーズの「フォーミュラフレンチブルー」を吹きました。今回製作する、アルディクスレーシングのF40はフレンチブルーですので、この塗料が適しているかと思ったのですが、当初のイメージより少し赤みが強い色彩となってしまったので……
更にMr.カラーGXの「スージーブルー」を重ねました。「マトラ」のフレンチブルーから「リジェ」のフレンチブルーに変わったような印象で、スポンサーカラーのPILOTのイメージにしっくりきました。
PILOTカラーを再現するために用意したデカールは2種。左側が10年以上前に入手したスタジオ27の製品で、右側が発売されて間もない、MSMクリエーションのデカールです。
デカールは新しいに越したことはないので、今回はMSMクリエーションの製品を使用しました。このデカール、PILOTのロゴやゼッケンなどは透けもなく、発色の良い艶有りのシートとなっていたのですが……
前後のストライプは、なぜか少々劣化した艶消しのシートとなっていました。嫌な予感がしていたのですが、案の定、軟化剤に負けてヒビが入り、一回目のクリアーで割れてしまったので、
筆塗りで手描き修正しました。このあと、クリアーがけと磨きを幾度か繰り返し、筆ムラも完全に解消できました。
これは中研ぎを入れる前の状態ですが、クリアーが乗ると一気にレーシングカーらしさが出てきます。
PILOTのF40は、フランス人ドライバーのミシェル・フェルテ率いる「アルディクスレーシング」によって、1995年のル・マンに参戦しました。
レースに供されたF40の大半は量産車をベースにしていますが、この個体(シャシーナンバーC/N:74045)は唯一、F40のプリプロダクションプロトタイプをベースに製作されたそうです。