船舶模型製作代行のご依頼をいただき、ホビーボスの1/700ホワイトスターライン「タイタニック」を製作中です。
ホビーボスの1/700「RMS タイタニック」はフルハルキットですが、今回は洋上モデル(ウォーターライン)での製作をご依頼いただいているため、まずは船体の上下分割をおこないました。
キットの船体には吃水線の基準線などのモールドは引かれていないので、側面図を参考に吃水線を割り出し、1mm幅の細切りのマスキングテープを貼ってガイドにします。
テープのラインを目印に、超音波カッターで切り出しました。その際、あまりキワを狙うと舷側の外板のディテールを傷めてしまいますので、少し離れたところを狙って切り出します。
上下分割を終えた船体。一気に切り出そうとすると大きな失敗に繋がる可能性があるので、慎重に少しずつ進めました。
続いて断面をデザインナイフとヤスリなどで整え、平滑に均します。作業の過程で吃水線が弧を描いたり左右非対称になったりしないように、目の粗いサンドペーパーを定盤に貼り付けて入念に擦り合わせました。
船体の強度を補うため、吃水板は1mm厚のプラ板にて自作しました。断面形状より少し大きいサイズに切ったプラ板を貼り、流し込みセメントしっかり固着したのち、液状瞬間接着剤で内側から補強します。
補強が完了したら、吃水板の余った部分をデザインナイフでカットし、カンナ掛けとサンディングで整えて洋上模型化は完了となります。
同時進行の「RMS オリンピック」とのツーショット。(左側が「タイタニック」右側が「オリンピック」)
今回は2隻の同時進行という事で、仕上がりのレベルを揃えることに注力しています。船体のフルハル→洋上化も同様で、吃水や乾舷に差が出ると不自然ですので、2隻を並べたときに違和感が出ないように心がけました。