艦船模型製作代行のご依頼をいただき、1/700巡洋戦艦「フッド」を製作中です。製作記の第一回目として、今回は豪華版キットの詳細をご紹介します。

イギリス海軍巡洋戦艦「フッド」は、人気艦とあって1/700スケールだけでも、タミヤ、トランぺッター、フライホークなどから発売されていますが、今回使用したのはフライホークの豪華版キットです。

アイアンデューク製作記の時もそうでしたが、フライホークの豪華版キットは、キット単体でもディテールアップパーツを複数揃えたのと同じボリューム感になりますので、製作記の初回は豪華版キットの内容を詳細にお知らせします。
まずは船体パーツの詳細ですが、こちらはアイアンデュークとは異なり、フルハルと洋上モデルのコンパチ構成で、吃水線を境に上下で分割された構成です。

続いて、一体成型パーツの様子。煙突や各構造物の基部などが一体成型され、側面のディテールも充実しています。ですが、この手のパーツで気を付けたいのは入数の不足や入れ間違いで、同社のキットでは、これまでに何度かそうした事態に直面しております。よって、取り扱いには常に緊張感を伴いました。(この段階でも、画像左の司令塔基部が2個確認されるなど、少々不穏な様相です)

続いて、最初からランナーから脱落しているパーツや、ランナー自体が非常に小さいパーツ群。これらは更なる破損や紛失に気を付けつつ、整理をおこないます。

フライホークのキットは、小さなランナーが非常に多くセットされているのが特徴ですが、フッドのランナー数は特に多く、全部で計40枚以上となりました。ここまでランナー数が多いと管理も非常に難しくなるので、「製作記 その3」にて私独自のやり方を紹介する予定です。

話題は豪華版キットの紹介に戻り、ここからは付属のディテールアップパーツをご覧いただきます。エッチングは、通常版キットに付属の物と豪華版キットの追加分を合わせて計5枚が備わります。(詳細は別記事にて紹介予定)

続いて、真鍮挽物パーツと真鍮線などの部材の様子。主砲身をはじめとして、金属製パーツの総数は73個に及びます。

最後に3Dプリンター出力パーツですが、16個のパーツ群が所せましとひとつのブロックに収められています。(内訳は支柱やブルワークなど)これらは超音波カッターやサポート専用ニッパーを使い分けつつ(切り出す順番なども事前に決めてから)作業に取り掛かろうと思います。

今年の上半期は「バンカーヒル」「アイアンデューク」「フッド」という具合に、フライホークの豪華版キットの製作が続いていますが、ここまで来ると、同社のこの手のキットが得意とするディテール表現や、逆に苦手としている箇所などもはっきり分かってきておりますので、経験則も踏まえつつ、バランス重視の仕上げを目指していきたいと思います。(次回はディテールアップパーツの紹介です)