艦船模型製作代行のご依頼をいただき、1/700重巡洋艦「スターリングラード」を製作中です。
今回は、迷彩塗装に使用する塗色の調色工程をご紹介します。お客さまからは、CGによる塗り分けの資料と使用塗料のご指定をいただきましたので、基本的にその方針に則った塗色としております。
そのさい、使用塗料が全て、タミヤのスプレーカラーの品番(TS)で指定されていましたので、瓶入りラッカーに置き換え可能な塗料は品番(LP)に置き換えました。
調色に用意した塗料のリスト
・TS-68「木甲板色」→LP-16「木甲板色」
・TS-27「マットホワイト」→LP-4「フラットホワイト」
・TS-62「NATOブラウン」→LP-59「NATOブラウン」
・TS-56「ブリリアントオレンジ」→瓶入り設定なしの為、スプレーから抽出
・TS-50「マイカブルー」→LP-41「マイカブルー」
・TS-58「パールライトブルー」→瓶入り設定なしの為、スプレーから抽出
・TS-82「ラバーブラック」→LP-65「ラバーブラック」
・TS-76「マイカシルバー」→LP-72「マイカシルバー」
まずはデッキ色1となる木甲板色ですが、これはLP16「木甲板色」に艶消しホワイトを少し足して明るめに調整します。
続いて、レッドブラウン系の鉄甲板部を調色します。これはLP-59「NATOブラウン」にTS-56「ブリリアントオレンジ」を加え、明度と彩度を上げました。その際、TS-56は瓶入り塗料がないので、スプレー缶から直接抽出しています。
外舷色は計4色の迷彩となります。これは1色目で、LP-41「マイカブルー」にLP-3「フラットホワイト」を足して仕上げた、ネイビー調のマイカ色。
続いてはパール系の塗色で、スプレーカラーのTS-58「パールライトブルー」にLP-4「フラットホワイト」を足して明度を上げた塗色です。
迷彩色の3色目は、LP-65「ラバーブラック」での単色仕上げです。この塗色は「マイカブルー」ベースの迷彩1色目との差異が小さくなりがちですので(1色目調色のさいには)同色化しないように留意しました。
迷彩4色目は最も明るい塗色となるLP-72「マイカシルバー」にLP-4「フラットホワイト」を組み合わせた塗色です。この塗料は意外と「パールライトブルー」ベースの迷彩2色目と同色化してしまいがちですので、境目がはっきりわかる程度の色調の差異を意識しました。
調色を終えた5色。パステル調&メタリック、パール、マイカ系の迷彩パターンは、私にとっても初めての挑戦になるので、心して取り掛かりたいと思います。
私は普段、タミヤラッカーを使用することはほとんどないので、今回の調色にあたって、基本色以外はいちから揃えました。
塗装にあたっての難しい点は(メタリック系が多いことから)タッチアップによる修正がほぼ不可能になる点で、これまで以上にマスキングの注意深さが求められます。