今月28~29日に大阪で開催された「モデラーズフェスティバル2023」に参加して参りました。今回は、そのレポート後編として私が参加している艦船模型サークル「鳶色の会」からの出展作品をご紹介します。
「鳶色の会」会員の作品写真
今回、私は「鳶色の会」会員として、10階の交流サロン内「チーム Ken-1&鳶色の会」の卓に出展しました。これは当日の卓の様子で、急用により欠席となりました山科海軍工廠氏を除く6名での作品展示となりました。
これは、山口隆司会長による1/350航空母艦「赤城」です。「艦船模型スペシャルNo.77」の掲載作例で、真珠湾攻撃に向かう第一次攻撃隊の一番機が滑走をはじめた様子が再現されています。
続いて、こちらも山口会長の作となる1/350航空母艦「加賀」。「艦船模型スペシャルNo.61」の作例で、年次&攻撃隊の編成は、上記の「赤城」と同じく真珠湾第一次攻撃隊が設定されています。
こちらは、棚家K介会員による1/700航空母艦「信濃」。「艦船模型スペシャルNo.83」の特集「日本海軍の装甲空母」に掲載された作例で、ご本人はこのところ、クリアーレジンを用いた水表現にハマっているようです。
いっぽう、こちらも航空母艦「信濃」ですが、この作品はなんと1/350です。「プラ板消費量日本一」を自称する、秋山敏郎(けんちっく)会員によるセミスクラッチ作品で、船体にタミヤの1/350戦艦「大和」を流用し、格納庫や飛行甲板、艦橋などをプラ板でスクラッチした超大作です。
こちらも秋山会員の作品で、第32回ピットロードコンテストで「情景部門 銅賞」受賞となった「復員輸送船 葛城1946」。武装解除されて復員輸送に従事した「葛城」と、それを迎える岸壁の人びととの出会いを演出したドラマチックなジオラマです。秋山会員からは次回のジオラマの構想も聞かせて頂いたのですが、非常に私好みの作品になりそうですので、完成がとても楽しみです。
山崎剛会員による、1/700駆逐艦「陽炎」。「月刊モデルアート2020年7月号」の掲載作例で、汎用の手すりパーツや、真鍮線で自作したマストが取り付けられるなど、各部に手が入れられているほか、油を引いたような海面のテカリも目を引きます。
こちらは早野治朗(鳶色2号)会員の作品で「艦船模型スペシャルNo.89」掲載、1/350駆逐艦「秋雲」です。キスカ島撤退作戦時を再現しており、艦尾に搭載された大発艇と滑走台、舷梯準備中の兵員などの躍動感が魅力です。ハセガワキットにタミヤ用パーツを組み込んだ仕上げで、低速航行中をイメージした海面ベースも多くの来場者の注目を集めていました。
こちらも早野会員の作品で、ロシア帝国海軍の1/350防護巡洋艦「ヴァリャーグ」です。ズベズダのキットをベースに使用していますが、上部構造物を中心に、手が入っていないところがほとんどない程の力作。製作の資料には、ロシアの軍事博物館に展示されている大型模型の写真が最も役に立ったそうです。
続いてもロシア艦ですが、これは旧ソ連時代に建造されて現在でも現役を続けている1/350重航空巡洋艦(航空母艦)「アドミラル・クズネツォフ」です。山口会長による作品で、トランぺッターモデルのキットがベースですが、こちらもキットの原型がないほどのフルディテール仕上げとなっています。(写真では見えませんが、格納庫内部が自作されて電飾が追加されています)
最後に私の作品ですが、今回は「艦船模型スペシャルNo.71」掲載の1/350戦艦「大和」と、No.85掲載の1/700航空母艦「海鷹」、No.86掲載の1/700強襲揚陸感「WASP」を出展しました。この「大和」は、艦スぺ誌の先代、真島元編集長の艦スぺ引退号の巻頭&表紙作例でもあったのですが、展示会当日には真島元編集長も来訪され、久しぶりの対面を果たしました。
「チーム Ken-1」のオートモデル作品
こちらは「鳶色の会」との合同卓として出展された「チームKen-1」のカーモデル作品群。いつものように川原慎一郎氏、tanizaemon氏らの作品も加わり、リーダーのKen-1氏は(最近、ハマりはじめた)1/43スケールのF-1キット完成品をメインに出展されていました。私もGTカーをメインに、1/43キットを幾つか所有しているので、いつかは完成させてみたいと思います。
会場で偶然撮れた、特撮風写真
最後にオマケ写真ですが、1/350戦艦「大和」を少し離れたところから撮影していたところ、夕日を背景にしたような面白い写真が撮れたので掲載しておきます。背景はウッド調の壁と間接照明なのですが、いい感じにドラマチックに撮れたと思います。
昨年、同じ場所で開催された「艦船模型合同展示会」は、まだ新型コロナウイルス感染拡大の影響も大きく(私も消毒&誘導スタッフとして参加していたこともあって)展示会を楽しむ余裕はなかなか持てなかったのですが、今年はいくらか影響も弱まり、多くのモデラーや模型ファンの皆さまと楽しい時間を共有させていただくことができました。
このようなイベントをご用意いただいたスタッフの皆さまと、ご交流をいただいた方々に心より感謝を申し上げます。