船舶模型製作代行のご依頼をいただき、ホビーボスの1/700ホワイトスターライン「タイタニック」を製作中です。
船体上下の分割と海面ベースの製作が完了したので、今回は船体と主要部の塗り分けをご紹介します。まずは透け防止を兼ねた下地処理として、船体全体にガイアノーツ「サーフェイサーエヴォ ブラック」を吹きます。
次は、船体舷側の金帯塗装です。ここにはガイアノーツの「スターブライトゴールド」を吹きました。この塗料は「赤金」寄りの発色が特徴ですが、黒下地に重ねるといい具合にニュートラルなゴールドに仕上がるので、個人的にも気に入っております。(粒子も細かいので、スクリューの塗装にもオススメです)
金帯に続いて吃水線下の船底色を重ね、細切りのテープでマスキングします。商船の船底色は、私の場合はガイアノーツ「サーフェイサーエヴォ オキサイドレッド」を軽く下地に吹き、タミヤラッカー塗料「ダルレッド」を重ねる手順で処理しています。
その後、ブルワーク内側の塗色としてMr.カラー「ウッドブラウン」を塗装し、最後に舷側の白と黒を塗り分けて、船体の塗装は完了しました。(舷側の白塗装には、ガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ ホワイト」を使用)
続いては居住区や上部構造物の塗装です。ホビーボスのキットには一体成型パーツが多く用意されていますが、壁面の一部が別パーツになっている箇所もあるので、忘れないように取り付けてから塗り分けを開始しました。
下地塗装は、例によって黒から立ち上げました。今回は(ブロアーや吸気塔などの小物なども含めて)ほぼ全てのパーツを黒立ち上げしているため、塗装に少々手間がかかっていますが、そのぶん透け感のない重みのある発色を実現できました。
水平面と垂直面の塗り分けが完了し、窓に色を差して木製甲板シートを貼った上部構造物全景。鉄甲板のグレーは、操舵室天蓋がMr.カラー31「軍艦色1」、その他の部分が337「グレイッシュブルーFS35237」です。
デッキの塗装も同様の手順で進めました。これはウェルデッキ(凹甲板)を含むCデッキを中心に、フォクスル(船首楼)&プープ(船尾楼)デッキを仕上げた様子です。
仕上がった各デッキを船体に仮付けしてみました。ここまで来ると、ようやく船舶模型らしさが出てきます。
アカデミー系のタイタニックキットが組み立て易さを重視しているのに対し、ホビーボス版は「パーツ数を増やしてでも、実船の特徴やデッキ構成をなるべく忠実に再現しよう!」というコンセプトで設計されており、特に構造物側面のディテールには目を見張るものがあります。
窓のモールドも非常に多いため、塗り分けには手間がかかりますが、最後まで集中して仕上げていきたいと思います。