2024年6月現在、業務の方は「艦船模型スペシャルNo93」の作例製作に集中しているため、ストック記事として、プライベートのカーモデル製作記をご紹介します。
今回ご紹介するのは、タミヤの1/24「ポルシェ911GT1」。1996年と翌1997年のル・マン24時間レースにエントリーし、1996年にはワークスポルシェ(ポルシェAG)から総合2位、3位に入賞したマシンです。
キットは1996年のワークス仕様ですが、今回は翌1997年にプライベートチームにデリバリーされた仕様として製作しました。デカールは、ルネッサンスから発売された社外品を使用し、1997年ル・マンにて8位の「BMS スクーデリア・イタリア」の27号車としました。
「BMS スクーデリア・イタリア」のポルシェ911GT1は(イタリア車を思わせる)真っ赤なカラーリングが特徴です。この画像は、ほぼ全てのパーツを塗装して並べた状態ですが、ここからは時間を遡って、ボディや内部パーツなどの下処理や塗装の様子などをご紹介します。
まずはボディの製作からです。タミヤの1/24「ポルシェ911GT1」はリアカウルが脱着可能で、車体前部は(バンパーなども)一体成型ですが、フロントフェンダー後方の(アウトレットが設けられた)パネルやボンネットダクトのフィン、ドアミラーなどは別パーツとして構成されています。
いっぽう、リアカウルは大きく分けて上下に分割されており、合わせ目の処理が完成度を大きく左右します。
リアカウルの上下パーツを接着した様子。リアフェンダー左右には少々、段付きができてしまいますが、全体的なフィッティングは概ね良好です。
これは、分割されたフロントフェンダーを取り付けている様子。ここは接着面積が極端に小さいので、見えない部分に軽く液状瞬間接着剤を流して補強しておきました。
フロントフェンダー取り付け後の様子。鋭く成形された後端部が、アウトレットの造形美を引き立たせます。993型ポルシェ911のキャビンセクションから流用されたルーフとフェンダーの幅の違いが際立つカットです。
「BMS スクーデリア・イタリア」は、1988年から1993年にかけてF-1世界選手権に参戦していたことから、古くからのモータースポーツファンには良く知られた存在です。ドライバーも(F-1時代のよしみか?)ファーストドライバーにピエルルイジ・マルティニ選手が起用されました。