2024年6月現在、業務の方は「艦船模型スペシャルNo93」の作例製作に集中しているため、ストック記事として、プライベート製作のタミヤ1/24「ポルシェ911 GT1」製作記をご紹介します。
タミヤ1/24「ポルシェ911 GT1」、塗装前のボディ全景。リアカウルのフィッティングの良さには「さすがタミヤ!」と感心させられます
ボディ塗装は、まずは黒下地から開始しました。使用したのはガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ ブラック」で、これはフェンダー上部のパーティングラインを落としている様子です。
パーティングラインはヘッドライト上部からリアバンパーにかけて、少々目立つ位置にありましたので、黒サフが完全に落ちるまで入念に磨き込みました。ペーパーは最初400番で仕上げ、仕上げに800番を使用しました。
リアフェンダーとウイングの下面には目立つ合わせ目が生じるので、ここもサフを完全に落とし切るまでサンディングしました。少々、磨きにくい箇所が多いですが、ここをきっちり仕上げておくと、完成後のリアビューの美しさが段違いに高まります。(このあと、再び黒サフを処理しました)
黒サフはカウリングの内側の塗色も兼ねているので、このタイミングでカウル内側をマスキングし、ボディの上塗りに備えました。マスキングは大雑把にテープで覆ったのち、端々や吹込みの生じそうな箇所にマスクゾル(グッドスマイル)を差しています。
これは黒サフの上に軽くグレーサフを吹き、発色を上げている様子。パーティングラインや合わせ目も、この段階で完全に消えていることがわかります。
続いて、赤塗装の下地として、ガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ パステルピンク」を吹きました。このサフは薄塗りでも充分綺麗に発色してくれるので、非常に便利です。なお、筋彫りは、塗り重ねの都度、BMCタガネで彫り直しをおこないました。
上塗りには、フィニッシャーズの「リッチレッド」を使用しました。まず入り組んだ部分やパネルラインに細吹きで色を回し、最後にエア圧強めの太拭きで全体を処理します。今回はこの工程を2回繰り返し、好みの発色が得ることができました。
1997年のル・マン24時間は、ポルシェ911GT1×8台の大量エントリーとなりました。ワークスが新規に投入した「911 GT1 Evo」は前年型より信頼性を向上させたマシンでしたが、残念ながら2台ともマシントラブルによりリタイヤ。結果、プライベーター勢のシューベルエンジニアリング(33号車)の5位が最上位となり、スクーデリアイタリアの27号車は8位でフィニッシュしています。(97年型のワークス仕様「911 GT1 Evo」は、1/24スケールでUTモデルからキット化されています)