カーモデルの製作代行品として製作していた、フィニッシャーズ 1/24「ティレル022 ヤマハ」トランスキットの製作記をご紹介しております。

フロントサスの調整の次は、リアサスの組み立てに移りますが、こちらは特別な加工などを施すことなく、ハセガワの1/24「ティレル021」のリアアクスルをそのまま組みました。

早々にアンダートレイに接着し、ボディとの仮組みも完了。苦労した甲斐あって、車高も前後で綺麗に揃ってくれました。

続いて、リアウイングの組み立てに進みますが、こちらもリアアクスルと同様に、ティレル021のパーツを流用しました。

その際、赤丸部分のステーは不要になるのでカットし、ステーの基部と押し出しピン跡(緑の丸印)は液状瞬間接着剤で埋めておきました。

ウイングの角度はスコヤを用いてしっかり垂直を出しつつ、流し込みセメントを大量の流したのち、一晩置いて完全に硬化させます。(カッティングマット上での作業例となっていますが、実際には定盤の上で固定しています)

フィニッシャーズのトランスキットに付属のデカールはアルプスプリンター出力のため、マークごとに細かく切って貼る仕様です。また、マーキングは一部のみしか再現されていないので、足りない部分は021キットから補填しました。

デカール貼り付け後の様子。MILD SEVENストライプの前部がどうしても合わせきれなかったのですが、ここは幸いヘッドレストが被さる部分なので、リアカウル側に合わせた位置にセットしました。このあと、ガイアノーツの「EXクリアー」を吹き重ね、その都度、中研ぎを入れてデカールの段差を消していきます。

中研ぎには、コバックスの研磨シート「バフレックス」のブラックシートを使用しました。番手的には3000番のサンドペーパーに相当しますが、粒子のサイズが揃っていることもあり、通常のサンドペーパーの数倍の早さで施工できるのが魅力です。

バフレックスによる中研ぎの様子。クリアーを重ねては研ぎ、重ねては研ぎ……といった作業を3回ほど繰り返し、最後に薄めに溶いたクリアーでコートしたのち、コンパウンドで仕上げます。

フロントウイングは、カーボン地の部分を強めの艶消し処理を施し、メリハリのある仕上げとしました。写真には写っていませんが、サイドミラーとヘッドレストも同時に塗装を済ませ、白塗装部の処理は概ね完了です。

ティレル022のスポンサーロゴの豆知識ですが、「CALBEE」のロゴが全て大文字なのは、第8戦イギリスGPまでで、第9戦ドイツGPからは小文字を含めた「Calbee」に変わりました。
また、フロントウイングの「FONDMETAL」は、1992年までF-1コンストラクターとして活動していた「フォンドメタルF1(旧オゼッラ)」の後継企業「フォンドテック」による技術支援がおこなわれた経緯を示すもので、022の開発には、同社における風洞実験のデータが活かされました。