艦船模型製作代行のご依頼をいただき、1/700駆逐艦「DDG-51 アーレイ・バーク」を製作中です。
今回は、船体基本部の組み立てと台座への取り付け――、更に工作台(展示台)への取り付けまでを進めます。この写真は船体パーツの全景で、フルハル用の船底は使用せず、吃水板を用いた洋上モデルとして製作します。
工作台に使用するのは、当工房「モデルファクトリーハイギヤード」のオリジナル製品で、新発売の「1/700洋上艦船模型用 アクリル作業台&展示台2」です。全長は250mm、取り付けネジピッチは150mmで設定しており、1/700海上自衛隊護衛艦やアーレイ・バークのような現用駆逐艦、日本海軍軽巡洋艦などに適合します。
●1/700洋上艦船模型用 アクリル作業台&展示台2【軽巡、海自護衛艦、現用駆逐艦用】
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台座は作業中の傷つきや汚れから保護するため、幅広のマスキングテープで覆ってからM3のビス&ナットで取り付けます。船底に仕込んだナットはエポキシ接着剤で固定し、回り留めのために2mmサイズのプラ角棒で補強しました。
最上甲板の裏側には隠し穴が複数用意されているので、組立図の指示に従って0.5mm径のドリルで開口しました。
最上甲板の接着を終えた船体。前回製作の1/700強襲揚陸艦「LHD-1 ワスプ」を思えば、かなりコンパクトな船体です。
上部構造物の主要パーツの様子。構造物の多くは一体成型されており、側面のディテールも充実しています。
主要部のフィッティングもまずまずで、ここに各種ランナーパーツを積み上げて仮組み段階まで一気に進めました。
左舷艦尾側からの全体像。「DDG-51 アーレイ・バーク」は同級のネームシップということで「フライトI」に属する企画で設計されており、ヘリコプター格納庫を持たない点が外観上の特徴に挙げられます。
別角度、マスキングを剥がしたアクリル台座上の全景です。この台座は、黒背景だとほとんど黒に見えてしまうのですが、実際にはセピア調の透明スモークのアクリル板で製作されています。
以前、他社の企画で発売していたものと比較して、素材の適正化&断面の鏡面仕上げによる美観の向上など、品質を数段アップさせておりますので、海自護衛艦や現用駆逐艦を製作の方は、ぜひ導入をご検討ください。
今回で、製作準備も概ね完了となりました。数ある米軍艦艇の中でも、空母や強襲揚陸艦と共に艦隊の中核となる「アーレイバーク級」だけに、ぜひ魅力ある作品に仕上げて参りたいと思います。