艦船模型製作代行のご依頼をいただき、ピットロードの1/700アメリカ海軍航空母艦「CVN-71 セオドア・ルーズベルト」を製作中です。

今回ご紹介するエッチングパーツの取り付けは、右舷中央付近の艦橋側面です。ここはキャットウォークのモールドを切り取った箇所ですが、壁面の形状がエッチング側の解釈とは異なっていたので、まずはここを切り取り、フラットに仕上げました。

ファイブスターモデルのエッチングの厄介なところは、説明書にパーツの組み立て指定が一切ないことに加えて、こうしたモールド除去の指定も完全に省略されていることで「どこをどれだけ切ったり、削ったりしないといけないか?」は、実際にエッチングをあてがってみないと分からない点にあります。

そしてもうひとつの厄介な点ですが、必要なパーツが場所ごとにまとめられておらず、全15枚のエッチングに点々バラバラに散らばっていることも挙げられます。
例えば今回処理する艦橋側面のキャットウォーク周りだけでも、6枚のエッチングを用意し、その都度、番号と形状を確認しながら切り出しと取り付けを進める必要がありました。

そして番号間違いや指示抜けが膨大にあり「正しいパーツを見つけ出すのに多大な時間を消費する展開」の繰り返しです。

このところ、ファイブスターモデルのエッチング組み込みには、耐えがたいストレスを感じておりまして、つい不満ばかりを述べてしまいましたが、キャットウォークのパーツ自体の精度は非常に高く、ディテールアップ効果そのものは良好です。(これは、主要パーツの全景)

ただ(これも何度も述べてきたことですが)全体的にキットのプラパーツより少し大きい(キャットウォークが長い)ことから、なるべく目立たない箇所を探して切り詰めつつ、サイズを調整しなくてはいけない点にも苦慮しています。

計10枚に別れたキャットウォークのエッチングを外壁パーツに接着した様子。

裏側には三角補強板や階段室などを組み込みました。このキャットウォークも、一番下がった箇所はフレームを二つ折りにする必要があったのですが、このフレームも一見しただけでは折り畳むべきか? 斜めの支柱にするのか? 明快にわかる写真もないので判断に苦労しました。(三角補強板のパーツ番号も約半分が間違っていました)

あとはレーダーマスト側面の張り出しと、ライフラクトの取り付け金具などを接着します。これらのパーツは接着用のガイドなどはなく(説明書の写真も白飛びしていて見えないので)間隔的に不自然でない程度に配置しました。

光の反射で少し分かりづらいですが、これで艦橋側面のディテールアップも完了です。

飛行甲板右舷側のディテールアップは、現状でおよそ7割程度です。

艦船模型業界に関わっている一人として、あまり言うべきではないのかもしれませんが、今回の製作経験から「手を出すべきではないパーツやキット、無責任な製品を送り出すメーカー」については、何かしらの情報を発信していく必要があるのかもしれない――、と考える今日この頃です。