艦船模型製作代行のご依頼をいただき、ピットロードの1/700アメリカ海軍航空母艦「CVN-71 セオドア・ルーズベルト」を製作中です。
工程順序の関係で、取り付けを後回しにしている箇所もありますが、これで主要部のパーツ取り付けが概ね完了しましたので、いよいよ塗装に移ります。
船体と甲板の塗り分けは同時進行させました。これは、ガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ ブラック」を下地に吹いた様子で、この段階で船体側面の荒れや切削跡なども均しておきました。
続いて、飛行甲板を取り外し、甲板表面やキャットウォークの塗り分けを進めていきます。最初の工程でしっかりと脱脂を済ませておいた成果もあって、作業は比較的スムーズでした。
まずデッキ色を全体に吹き、続いて外舷色の順で仕上げます。デッキ色には、タミヤカラー ラッカー塗料のLP-13「佐世保海軍工廠グレイ」を使用しました。
続いてキャットウォーク部床面のマスキングですが、これについては、ひたすら細切れにしたマスキングテープを敷き詰める以外に方法がないので、根気よく進めました。
キャットウォーク上の構造物を避けつつ、慎重にマスキングしていきます。ライフラクトの接着部は非常にもろく、ピンセットで軽く触っただけでも外れてしまうので、息を止めつつ貼り込みました。
右舷側のキャットウォークは高低差が大きいため、階段部分などは避けつつマスキングしました。張り出し部分の床面もほとんどマスキングしていますが、破損防止のため、部分的にタッチアップ前提で処理した箇所もあります。
飛行甲板外周の処理を終え、最後に飛行甲板表面を覆います。事前に脱脂をしているとはいえ、トランぺッターのプラは塗膜が少々剥がれやすいので、マスキングテープの表面には艶消しクリアーを砂吹きし、粘着力を落としてから使用しました。
続いて、外舷色としてMr.カラーの31「軍艦色1」を裏側から全体に吹き、続いて表側を処理――、という順序で塗り重ねました。甲板表面と同様に、キャットウォーク床面も、マスキングテープを剥がす際には塗膜の剥がれが心配でしたが(あまりテープを押し付けすぎないように留意した甲斐あって)ノーダメージで美しく仕上がりました。
これで、飛行甲板主要部の塗り分けは完了です。現用米軍艦艇の塗色については様々な解釈がありますが、私の作では(特に指定がない限りは)「クレオス軍艦色1」「タミヤ佐世保工廠グレイ」で統一しています。
キャットウォーク取り付け時から「デッキ色のマスキングが上手くいくかどうか?」については大きな懸念があったので、思いのほか綺麗な塗り分けが決まり、ホッとしました。
明日はwebショップの艦船模型完成品の入荷情報をお知らせします。