艦船模型製作代行のご依頼をいただき、1/700航空母艦「瑞鶴」のマリアナ沖海戦時を製作しています。
前回に引き続き、今回からは本格的に海面ベースの製作をしていきます。
アクリル板は海面らしさの演出に使えます
これは、船体を台座に固定するための穴あけを終えた様子で、裏側にはM3サイズのナットを固定しました。
船体をアクリル台座にネジ止めした様子。
台座は、塗装していない面を表側にすることで、アクリル板の厚み(3mm)分が透明となり、「海面らしい深さ」を演出できます。
海面のテクスチャ表現の前におこなうこと
続いては、海面のテクスチャ表現を行うのですが、その前に船底部の型取りを行いました。
作業は、ケガキ針で吃水線部の外周をなぞるだけです。
船体を外すと、ケガキのラインが残るので、そこのみを残して海面表現を行います。
海面のテクスチャはリキテックス「ジェルメディウム」で
海面のテクスチャは、アクリル画材のリキテックス「ジェルメディウム」にて行いました。
まずは適量を筆に取り、全面的にムラのないように塗り広げます。
ベース全体への塗布を終えたら、メディウムが乾燥する前に、筆の先で叩くようにしていきます。
こうすることで、先がとがった細波を手軽に演出することが可能です。
ジェルメディウムは乾燥前は乳白色ですが、硬化するとほぼ透明になります。
一度塗りでは筆ムラが目立つので、乾燥すれば重ね塗り――、そして再び乾燥させて重ね塗り……という工程を繰り返してムラを解消しつつ、塗膜に厚みを付けていきました。
重ね塗りの回数は、再現したい海面の状態にもよるのですが、私の場合は概ね3回程度としています。
2回ではムラが目立ち、4回以上繰り返すと透明感が失われていくので、初めて挑戦する際には、透明プラ板などで実験しつつ、好みの回数を探ると良いでしょう。
次回は、航行波の作成の様子をご紹介します。