「艦船模型スペシャル No81」掲載作例
2021年8月15日発売のモデルアート社出版「艦船模型スペシャル No81」掲載作例、1/700重巡洋艦「鈴谷」の紹介です。
本号の特集は「1/700 ウォーターラインシリーズの歴史」ということで、私は1971年発売の(タミヤの第一弾キットとなる)、1/700重巡洋艦「鈴谷」の作例を担当しました。
本作例は「1970年代に存在した素材や技法のみでディテールアップを行う」というコンセプトのもと――、エッチングなどのディテールアップパーツをいっさい封印した作例とし、海面ベースにも、当時の出版物に掲載されていた【色付きセロファンを使う方法】を採り入れました。
現在では絶版となっている、「鈴谷」の初版キットですが(思いのほか仮組時の印象が良かったので)大掛かりな工作は行わず、プラ板工作+金属線工作+ドリル加工などで多少のモールドを追加し、伸ばしランナーによる空中線を追加しました
昔懐かしいプラモデル製作
ウォーターラインシリーズの記念すべきタミヤキット第一弾となる「鈴谷」。機銃スポンソンの形状などは少し懐かしい雰囲気もありますが、各部のエッジやモールドのシャープさなどは「さすがタミヤ!」とうならされる出来です。
本作例では、ウォーターラインシリーズ初期キットの特徴でもあった「窓枠シール」も使用しました。戦艦などの窓枠が多い船では「このシールが足りなくならないか?」といつも心配していたことが思い出されます。
旧キットの作例を製作するにあたり、私が初めて艦船模型に目覚めた小学生の頃に参考にしていた「ウォーターラインガイドブック」を改めてチェックしなおしました。
セロハンによる海面表現も同書に記載されていたもので、当時を懐かしく思いだしつつ、充実した製作となりました。