艦船模型製作代行のご依頼をいただき、1/700装甲艦(ポケット戦艦)「アドミラル・グラーフシュペー」を製作中です。
今回からは、主要部の迷彩塗装を全3回に分けてご紹介します。使用塗料はキットの塗装図に従いつつ、塗り分けは主にKAGEROのCG本を参考にしました。
これは塗装前の分割状態です。今回は垂直面の迷彩に加えて、水平面の塗り分けも必要になることから、艦橋や煙突などはブロックごとに分割し、個別に塗装してから組み立てる工程としました。
塗装順は、黒サフで下地を作ったのち、デッキ色のMr.カラー305「グレーFS36118」を塗装。続いて水平面をマスキングし、水平面の基本色としてMr.カラー308「グレー FS36375」を重ねました。
続いて、迷彩色の2色目となるMr.カラー32「軍艦色2」を描きこみました。ちなみに赤で囲った箇所の模様は、お客さまからご指定をいただいた部分で、ここのみKAGEROの資料とは異なる仕上げとしております。
前部艦橋と後部艦橋の基部に、木製甲板を貼り付けた様子。今回の製作では、別売りの木甲板とシップヤードワークスのディテールアップセットに付属の木甲板を用意していますが、セット付属の甲板はエッチング対応となっているので、主にこちらを使用しています。
主砲塔は全体を308グレーに塗装したのち、天蓋の染み状の迷彩と側面&砲身をマスキングしてから天蓋色(305グレー)を塗装――、
最後に、前盾と側面に軍艦色2の迷彩を描きこんで仕上げました。
副砲と高角砲も、KAGEROのカラー図を参考に塗り分けました。図面上では舷側側の塗装しか確認できないので、内側の塗り分けは外側と対象に仕上げています。
主砲塔と各ブロックを船体に仮組みした様子。(木甲板貼り付け前) 上部構造物はまだまだですが、ようやく「迷彩艦らしさ」が出て来たように思います。
今回の記事では、迷彩塗装が一気に進んだように見えますが、実際には水平面&垂直面の基本色の塗り分けと、迷彩2色目を仕上げるのに丸三日ほどかかりました。
……と、言いますのも、キットの塗装図とKAGEROの資料の迷彩パターンの差が大きく、それぞれに対応する塗色を確認するさい(特に308番と32番の色調差の小ささに惑わされ)解析に時間がかかったのが原因です。