艦船模型製作代行のご依頼をいただき、ピットロードの1/700「日本海軍 戦艦 大和 最終時」を製作中です。

今回は前部艦橋のご紹介です。前部艦橋へのエッチング取り付けは、中央構造物の基部以上の密度ですが、尺の関係もあるので少々駆け足でご紹介します。これは主砲射撃指揮所と15m測距儀&21号電探のクローズアップで、例によって純正パーツ、シップヤードワークスパーツの「良いトコ取り」で仕上げました。

艦橋本体は主要部が前後に分割されています。ここは流し込みセメントを多めに流して圧着させ、はみ出した部分を削って処理しました。見張所の鎧戸や第二艦橋窓枠、水密扉などはモールド切削のうえ、エッチングに置き換えています。

滑り止め鋼板にはシップヤードワークスのエッチングパーツを使用しました。これは旗甲板のパーツ構成です。

旗甲板と兵員待機所のエッチングパーツ取り付け後の様子。旗格納箱や、手旗信号台、二式哨信儀の全受器もシップヤードワークスのパーツを使用しています。

艦橋背面は、特に繊細なディテールが集中している箇所です。まずは水密扉とアンテナブラケット、踊り場などを取り付けました。

続いて、ラッタルとアンテナを取り付けます。艦橋窓枠には、ピットロードの純正パーツを取り付けました。

前部艦橋前面の様子。窓枠下部の整流装置をエッチング化するにあたり、プラパーツの位置決め用の切り欠きをプラ板で埋めました。(赤丸部分)その他、大小2種の機銃射撃指揮装置もナノ・ドレッドパーツに変更済みです。

第一艦橋窓枠上下の整流装置は、シップヤードワークスのエッチングに切り替えました。非常に繊細な作業を要求される箇所ですが、精密感と模型映えは抜群です。また、キットで省略されている逆探はナノ・ドレッドシリーズWA14「艦載電波兵器 レーダーセット」のパーツを使用し、22号電探も同パーツに置き換えました。

前部艦橋の接着も完了し、高射装置と舷灯(シップヤードワークスパーツ)を取り付けました。ここまでに組み立てを終えた各構造物も同時に接着を済ませ、中央構造物の処理は概ね完了です。

別角度。一部の管制装置とラッタル&手すりの取り付けがまだですが、真鍮パーツ盛り盛りでキンキラキンな仕上げとなりました。次回は塗装後の様子をお知らせします。

前部艦橋の組み立てとディテールアップを駆け足でご紹介しましたが、実際のところは、この記事の作業には丸三日を要しました。ピットロードの大和を組むのは5回目ですが、改めて1/700艦船模型とエッチング&真鍮挽物パーツの進化に驚かされる思いです。