艦船模型製作代行のご依頼をいただき、ピットロードの1/700「日本海軍 戦艦 大和 最終時」を製作中です。
今回は製作記の最終回です。前回、途中まで組んでいた航空作業甲板は塗装後にリノリウム歩行帯を処理し、一部の軌条を後付けして完成となりました。艦尾の機銃座にはピットロードの純正パーツを使用し、左右分割の8角形状としています。
航空作業甲板左右の張り出し直下の支柱と通路は、このように仕上がりました。船体へのエッチングパーツによるディテールアップ効果が特に高い箇所です。
いっぽう、艦首の錨鎖甲板にもディテールアップパーツを多用しました。エッチングはシップヤードワークス、真鍮挽物パーツはアドラーズネスト、レジンパーツはGenuine modelの各パーツを使用しています。
木製甲板は、ピットロードの純正パーツに付属しているものをチョイスし、ワトコオイルのナチュラルフィニッシュで軽く着色したのち、艶消しクリアーでコーティングしてから使用しました。
木製甲板は事後収縮で剥がれが生じないよう、エポキシ接着剤で固着させました。この段階で波除板周りのベンチレーターや第二主砲塔の砲座周りのリベット補強板、後部の吸気口などの取り付けも終えています。
リールや応急舵、錨見台などはパーツ単位で個別に塗装して組み立て後に取り付けました。リールのケーブル部にはピットロードのキットパーツを流用し、純正エッチングのフレームを組み合わせています。
中央構造物と副砲の接着を完了し、機銃座などを順次取り付けている様子。ここまで来れば、あとは個別に仕上げた武装類を取り付けるのみです。
空中線には0.1号のメタルリギングを使用しました。前部艦橋の信号ヤードには速力標、傾斜マストには舵柄信号標を掲揚しています。
最後にデカールを貼りを済ませ、全体をUVカット艶消しクリアーで処理したのちナノ・ドレッドパーツの菊花紋章とスクリューを取り付けて台座に固定すれば完成です。
今回は木製台座のケースをご用命いただきましたので、ホワイトオークの無垢板をワトコオイルで着色し、透明アクリル板を敷いた台座にアドラーズネストの真鍮飾り脚Mで接続しました。
台座の左舷艦尾側面にはアクリめいと製の銘板を配置し、ミュージアムモデル仕立てとしています。こうした演出は、艦船模型のインテリアとしての魅力を引き立たせてくれるので、オススメです。
ピットロードの大和型戦艦の魅力はたくさんありますが、特筆すべき点は、デフォルトでフルハルモデルが製作可能となっている点と思います。今回は木製台座と真鍮飾り脚に加え、銘板を配置したことでフルハルモデルならではの高級感を演出することができました。次回は完成写真をご紹介しますので、ぜひご覧ください。
