船舶模型製作代行のご依頼をいただき、ホビーボスの1/700ホワイトスターライン「タイタニック」を製作中です。

今回が、ホビーボス1/700ホワイトスターライン「RMS タイタニック」製作記の最終回となります。エッチングパーツによるディテールアップは、レインボーモデルの専用パーツから流用可能なものを使用し、足りない部分にはフライホークの汎用パーツを流用しました。

クレーンのトラス部にも、レインボーモデルのパーツを使用しました。このエッチングは切り出し前に先に塗装を済ませておき、切り出し&組み立てを終えてから再び塗装(してゲート跡や塗膜の剥がれ跡を補修)する手順で仕上げています。

なお、クレーンはキット説明書では前後方向を指向するように指定されていましたが、今回のような航行状態の場合にはそうした設定は少々不自然ですので、収納位置に変更しました。

船体中央部の様子。手すりパーツは使用する箇所に合わせて、1段手摺り、2段手摺り、3段手摺り、5段手摺りを使い分けました。

別角度。「RMS オリンピック」と並ぶことで、手摺りやラッタルなどの情報量の多さがいっそう際立ちます。

船尾付近のクローズアップ。ここには多数のクレーンが配置されていますが、これらも船首側と同様に収納位置にセッティングしました。キャメロン版「タイタニック」では、ここで三等客同士が初めて顔を合わせる場面が描かれています。

これは、レインボーモデルの専用パーツに付属するシュラウドと主錨のエッチング。キットには主錨が付属していなかったので、専用エッチングに付属していたのは助かりました。

また、キットに付属していないデッキチェアにも、レインボーモデルの専用パーツを使用しています。これらは(クレーンの塗装時と同様に)予め塗装を済ませたパーツを切り出し&組み立ててから再び塗装する手順で仕上げました。

デッキチェア配置後の様子。「RMS タイタニック」は、姉妹船「RMS オリンピック」と比較してデッキが広いため、1.5隻分のエッチングを使って少し多めに(約60脚を)配置しました。

最後は0.1号のメタルリギングで空中線を追加し、デカールを貼ってUVカット艶消しクリアーで処理して終了です。マストトップの琴型アンテナは、マストパーツの強度不足のために見送りましたが、その他の部分はエッチングによるディテールアップのレベルに合わせたバランスで仕上げています。(写真は作業中の様子)

製作記の序盤にも書きましたが、今回の製作は「ホビーボスキットの繊細さに合わせたディテールアップ」がカギとなりました。木製甲板と塗色のバランスも思いのほか良好で、我ながらバランスの良い仕上がりになってくれたと思います。
次回は完成写真紹介ですので、ぜひご覧ください。