艦船模型製作代行のご依頼をいただき、ピットロードの1/700アメリカ海軍航空母艦「CVN-71 セオドア・ルーズベルト」を製作中です。
前回の作業で格納庫内部の表現が完了したので、次は飛行甲板の取り付けです。
船体と甲板の合いはあまり良くないうえ、エッチングのキャットウォークがあちこちに引っかかるので、その都度調整が欠かせませんでしたが、最終的にはなんとか落ち着きました。接着は瞬着と刷毛塗りセメント、そして流し込みセメントを共用しつつ、クランプで挟んで一晩待ちます。
一晩経って、飛行甲板の接着も無事に完了しました。また、この段階で、エレベーターは上昇状態で仕上げることが決まりましたので、飛行甲板のレベルに接着固定を済ませました。
飛行甲板の白線標示には、キット付属のデカールを使用しました。デカールは劣化具合によっては大きくヒビ割れることがあるので、念のためにリキッドデカールフィルムやデカール糊などの補修材を用意しつつ、作業に臨みます。
ちなみに、これは実際にヒビ割れた例。リキッドデカールで対策しても、場合によってはこういう事故が起こるので、緊張しながらの作業でしたが――、
幸い、それほど深刻な割れなどは生じず、細いラインも(2枚程度に別れる程度の破損はありましたが)さほど不自由なく張れました。エレベーターの警戒線は2重になっているので、まずは内側を処理し、充分に乾燥させてから外側を貼りました。
お客さまからお持ち込みいただいたキットには、予備のデカールも同梱いただいており、お心遣いに感謝しております。
続いて、発着艦表示を貼っていきます。これらは、1本のラインが3本程度に分割されているので、様々な角度から確認しつつ直線を出すように心がけました。
最後に、破線と兵装用のエレベーターのラインを貼って仕上げとなります。殺風景だった飛行甲板も、これでかなり賑やかになりました。
先だって製作しておいた、ジェットブラストデフレクターも、この段階でようやく取り付けとなります。裏側の鮮やかな白は、飛行甲板上で良いアクセントになってくれました。
飛行甲板表面の処理も終わったので、今後はケーブル類の取り付けに進みます。