船模型製作代行のご依頼をいただき、ポントスモデル1/700戦艦「大和」【天一号作戦仕様】の製作記をご紹介しております。

今回は塗装前の最終工程と船体&デッキの塗り分けをご紹介します。まずは主砲塔の砲座周りのリベット補強板と艦首波除板周りの通風筒の取り付け。通風筒の一部は真鍮挽物パーツが用意されています。

続いて、破損防止のために取り付けを後回しにしていた射出機や艦尾クレーン、機銃座などを取り付けます。

同じタイミングでシールドなしの機銃座やホースリール、ウインチなども組み上げました。リールは(ケーブル部が真鍮挽物パーツになっているので)通常ならフレームとは別に塗装してあとから組む方法を採るのですが、このキットは挽物とエッチングのフィッティングがかなりタイトですので、先に組んでから塗装する手順で進めました。

これまで組み上げた上部構造物や武装などを仮組した様子。おそらく、私の模型人生の中でも、エッチング&挽物パーツの使用率では過去最高密度となりました。

別角度。艦尾周りもほとんどのパーツの取り付けを完了していますが、リノリウム歩行帯と一部の軌条は塗装工程の関係で後付けとしています。

一度仮組みを外し、塗装工程に進みます。これは下地と透け止めを兼ねた黒塗装で、ガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ ブラック」を使用しました。

続いて、船体上下の塗り分けを済ませた状態。使用塗料はMr.カラーの29「艦底色」と32「軍艦色2」のオーソドックスな組み合わせです。

木製甲板は、そのままではかなり白いので、ワトコオイルのナチュラルフィニッシュで深みを加えました。この木材用塗料は乾燥時間が長く、使い方が特殊で少しコツがいるのですが、塗り込みと拭き上げを繰り返すことで色調の微妙な調整が効くので重宝しています。(今回は2回処理しました)

木製甲板を船体に貼り付けた様子。最終的にはウェザリングも加えますが、ひとまず良好なバランスに仕上がりました。

塗り分けを終えた上部構造物と、砲身&キャンパスの組み立てを終えた主砲、副砲などを配置した様子。一気に完成イメージに近づきましたが、機銃座や機銃本体、手すりや張り線など、まだまだ残している作業は膨大です。

シールド付き機銃座の環座やシールドなし機銃のブルワークなどは既に個別の処理を終えているので、次回の製作記で取り付けを進めて参ります。製作記の方も当初の予定よりかなり長引いていますが、今週中に完成写真の掲載を予定しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
(明日は祝日ですが、展示会の告知とYouTubeチャンネルの更新情報をお伝えします)