奈良市の商業施設「サンタウンプラザすずらん館」の開業45周年の企画として、近鉄「高の原駅」周辺施設のジオラマ模型を製作中です。

今回は主に陸橋類の製作をご紹介します。まずは、高の原から道路を隔てる「ひまわり館」「すずらん館」を結ぶ大きな陸橋「ふれあい橋」の製作からです。この橋は高の原のランドマークのひとつでもあり、非常に凝ったデザインになっているため、ほどほどに省略しつつも実物のイメージを壊さない表現を心がけました。まず、基本部はいつものように、ウェーブの目盛り付きプラプレートで組み上げます。

続いては階段部分ですが、直線的な部分は、それこそ「階段の一段一段を1mmプラ板の積層」で貼り重ねて再現します。この階段は花壇と隣り合っていることもあり、高さ的に辻褄を合わせるのにも苦労しました。

また、曲面になっている階段は、更に手間がかかります。まずは、サークルカッターで直径2mmずつサイズを変えた円盤を切り出し――

先ほどの直線階段と同様に貼り重ねます。

この円盤状の階段を切り取り、橋の先端に接続しました。右上に突出している支線は、イオンモールの2Fに直結する通路です。(昔はここにエスカレーターがあり、イオンモールが出来る前はコンビニがあったように記憶しています)

続いても階段の製作方法のご紹介ですが、細い階段は、先程の様な積層構造の分厚いものを正確に切るのが難しいので、エバーグリーンの1mmプラ板の「ラップサイディング」を使用しました。

「ラップサイディング」は、断面がノコギリ状になっているので貼るだけで手軽に階段表現が可能です。

これは「すずらん南館」と「北部会館」、バス停などを繋ぐ歩道橋の様子。右端の細い階段が「ラップサイディング」を使用した箇所です。

一方、こちらは更に複雑な「すずらん館」北側と住宅街を繋ぐ歩道橋です。ジオラマのメインとなる「すずらん館」に付帯している部分ですので(スロープも含めて)なるべく実物に忠実な形状にしました。足の配置はエントランスとの兼ね合いもあるので、現物合わせで不自然にならない感覚に調整しています。

「すずらん館」北側歩道橋の仮配置の様子。手前の広場は、今後の作業で更に複数の施設を追加予定です。

今を遡ること二十数年前、まだイオンモールがなく「ひまわり館」にたくさんの飲食店が入っていた頃、私は高の原に良く外食に来ていました。その時、ひまわり館の上層階から見える「ふれあい橋」が非常に印象的で「夜の街灯に照らされる近代的な街」という印象を強く持っていたことを思い出します。それから二十年以上が経ち、この街の模型を作ることになるとは……この事実を当時の自分に伝えたら、いったい何と言うでしょう?


